作成者別アーカイブ: 平田 弘幸

請求書カバー

フレイバーズでは、クライアントにご請求書をお送りする際、ちょっとした読み物を添えています。
毎月必ず同封されるので、メンテナンスを請け負っているクライアントには、月末に毎回お届けすることになります。

先日、あるクライアントにお邪魔したとき、

「あの請求書カバー、楽しみなんですよ」

と言われ、ニヤニヤ…。
なんでも、毎回請求書と、請求書カバーをそのまま経理部門へ転送しておられるらしいのですが、たまたま請求書カバーを経理部門に送らなかったことがあったそうです。すると、電話がかかってきて、

「入ってないんだけど」

と、請求書カバーを転送するようリクエストがあったのだと笑っておられました。
びっくりですし、嬉しくも、気恥ずかしくもあります(笑)。

請求書は、何もしなければ、面白みのないただの紙切れですが、「今月もおかげさまでお仕事をいただきました」とクライアントへの感謝も込めておきたいなと考えて始めたこの請求書カバー。ひと工夫することで、そんなコミュニケーションができると、楽しいものです。

よく噛むこと。

私は、生まれてからずっと早食いだ。
人と食事をしていても、失礼と思いながら早めに終わってしまう。
まさに、ガツガツ食べる「犬食べさん(笑)」である。

このクセは、変わらないし、変えられないと思っていた。

しかし、最近通い始めた整体の先生に、

「胃腸が来てますよ。
 餅食べた?気を付けなきゃダメよ。
 昔の餅と違って、今のは機械でついてるから、胃や腸の壁に貼り付いちゃって、消化に悪いの」

と言われ、餅にも気をつけないといけないとは思ったが、同時に自分の早食いも反省したのだ。

「とりあえず胃に放り込んでおけば、勝手に消化してくれるだろ?」

は、まずい。若い頃とちがって、それなりに胃腸もヘタってきているのだから、ある程度気遣ってやらないといけなかった。

よく噛むことには、他にもいい効果がある。脳に刺激が入るので、頭が冴えてメンタル面でも安定するんだとか。もっとよく噛んで、いいアイデアを出せるようになろうっ。

企画提案のシゴト

どうしたら、キリッとした企画が立てられるのですか?と質問されることがあります。

もちろん、私たちなりのフレームワークみたいなものはあります。もっといいものがないかと、たくさんの方法論を学び、採り入れもします。しかしそれだけでは、誰もが考えつくようなものにしかなりません。あと一歩、足りないのです。お客さん側からすると、もうひと味加えてくれないかな?状態です。

では、どうしたら喜ばれる企画になるのか?

つまるところ、お客さんのことをどれだけ理解しようとしているか、考え抜こうとしているか…ではないでしょうか。うそ?それが答え?と、言うなかれ。それができていないことが多いんですから。

企画にかかっている間は他のことをしていても、頻繁にそのことを思い出します。頭のなかだけで考えようとせず、現場に足を運びます。もう少し話を聞かせて、と電話する、メールする、押しかける…。

「どうにかしてあげたい」
「喜んでもらいたい」

そういった思いが企画書に出ていれば、提案中に大きく頷いてくれるお客さんの姿が見えるはずです。といいつつ、まだまだ悩むことしきりですが。

写真は、コンペ後に見えた中之島の夕景。すがすがしく、妙にキレイに見えるから不思議。

おおいに昼寝せよ?

フレイバーズでは、「眠くなったら寝てもいい」ことになっています。
業務時間内でもOKです。ものすごく眠いのに、無理してPCに向かっても効率が悪いでしょう?10分でも15分でも、サッと寝てリフレッシュしたら、格段に仕事は進みます。基本的には「精神論」を語りがちな私も、この部分は人間の生理に反することをしてもムダだと考えています。もちろん、不摂生をして一日中寝てるなんてスタッフはいませんよ。

これは睡眠科学という研究でも立証されている方法(堀忠雄・広島大学総合科学部教授)だし、スペインでは「シエスタ」なんていう習慣もありますよね。堀教授によると、30分以上寝てしまうと、深い睡眠状態に入ってしまうので、これは禁物。リフレッシュするには、15分~20分くらいがちょうどいいというところでしょうか。

まだまだ残暑の残る時期でもありますし、体力的にも厳しいなぁと感じる方も多いのでは?疲れをとるには「チョイ睡眠」がいいと思うのであります。

確認、かくにん、カクニン。

ライター近所のローソンにタバコを買いに行った。カートンで買ったので、店員がライターを付けてくれたのはいいが、3回ほどタバコに火を点けると使えなくなってしまった。最初から、なんだかおかしな具合で、原因は間違いなく「ガス切れ」だ。
もらったものであるし、このことに文句を言うつもりはない。

改めて気づいたのは、「確認」がいかに大切であるかということだ。
もしあのとき、ライターが使えるモノかどうか、店員が一度だけ確認すれば、残念なことにはならなかった。時間にして、ほんの1秒。これを実行していれば、「なんだかあのローソンは店員への教育がなっていない」とはならなかったはずだ。これがいくつも重なって、サービス業は大きな差がついていく。

ウェブ屋だって同じだ。サービスの品質は、しっかり問われる業界である。

社内で依頼されたものを「できました」とパスする。依頼した人がチェックすると、おかしなところがぽろぽろ…程度ならまだいい(効率を考えれば、依頼者の時間を無駄にしているのだから、本当は良くないが)。社内の依頼事項までダブルチェックはしないので、「頼むよ~。ちゃんとやってよ~」で済む。

これに対して、お客さんに納品するものを確認しないで見せるのは、言語道断。納品の連絡をするのは、何回も自分でチェックし、さらに隣の人にも確認してもらい、最終の「GO」が出たあとだ。一文字修正するのも、同じプロセスをたどる。例外はない。ローカルルールを認めると、品質が保てなくなるからだ。

誰しもミスは犯す。例外はなく、私もミスる。
でも、それを防ぐのは確認するという行為でのみ防げるのであり、たとえ私がミスっても、隣の優秀なスタッフが防いでくれる(いつもしっかりしたチェックをありがとう(笑))。何をおいても、「確認、かくにん、カクニン」だ。

サイト運営のちょっとしたヒント(SSI)

SSI(サーバーサイドインクルード)のしくみある程度のスキルを持つウェブ屋であれば、あたりまえで便利な仕組みSSI※(サーバーサイドインクルード)。こんな便利なことを使っていないサイトも多いのです。

「ヘッダーにあるリンクを修正して欲しいと言ったら、7万円かかると言われた」

「ものすごく手間がかかるので、次回のリニューアル時にしましょう」

よく聞いてみると、ヘッダーやフッター部分を共通ファイルにして読み込ませていない。つまり、全ページにヘッダーやフッターを入れ込んでしまっているんですね。そりゃ手間はかかるし、コストもかかります。納得。

いやいや、納得してちゃいけない。
それは、そんな仕組みでサイトを作ったウェブ屋の責任です。リンクを修正するだけなのであれば、作業の手間や確認といったプロセスをふんだとしても、数千円。それぐらいの費用でできるはずです。そんなウェブ屋なら、他にも不要なコストをたくさん払わされているかもしれません。

まだ若い業界ですから、知識レベル、技術レベルにかなりの差があります。業界全体がもっとスキルを高めて、より良いネット環境を築ければと思います。

※SSI(サーバーサイドインクルード)
HTMLのなかに、あるコメントを挿入することで、ウェブサーバーがコメントを挿入した場所に実行コマンドの結果(たとえば共通ヘッダーの表示)などを表示してくれる機能。
たとえば、ヘッダーを表示させたい部分に、以下のコメントを記述。

<!–#include virtual=”header.txt” –>

別ファイルの「header.txt」には、ヘッダーのHTMLを記述するだけです。サーバー側での設定なども必要です。

長い目でみたプロモーション

最寄り駅の天満橋に、夜になると居酒屋の客引きが登場する。2名が行き交う人にメニューを見せながら自店に誘っているのだ。駅前だから、家路を急ぐ人が多いなか、可能性のある通行人を見つけ、誘客に成功する確率はきわめて低そうだ。

そこでは、おそらくこんな会話が交わされている。

「お帰りの前に、ちょっと一杯いかがですか?」
「いや、もう今日は帰るから」

食い下がる客引きのお兄さん。しかし、興味なさそうに手を振る通行人。

そうだ。そんなにかんたんなものではない。彼らも分かっているはずだ。一晩に何人のお客を店へ案内できるかを。

飲食店(に限ったことではないが)への誘導は、刹那的に考えてしまってはいけない。その夜の誘客だけを考えて、しつこく誘っても、その通行人が「はずれ」なら、それですべては終わってしまう。

彼らはもっと可能性を広げるべきなのだ。
たとえば、そのときはそんな気分ではなくても、翌日は同僚とどこかへ飲みにいくか!なんてことはある。そう、客引きとその通行人の出会いは、一日違いだったわけだ。
こんな不幸を避けるために、

○クーポン付きのチラシを渡す
○店の特徴をうたった名刺を握らせる

こうするだけで、後日店の売り上げは変わってくるはずだ。手渡したチラシや名刺は、捨てられることが多いかもしれないが、それでもある程度の人はカバンやポケットにしまい込むはずだ。暇つぶしに電車待ちの時間に見てくれるかもしれない。

客引きは、そのときの実利だけを考えてはいけない。可能性を広げるために、少し長い目でみたプロモーションと考えるべきだ。

フレイバーズでも、飲食店向けのプロモーションツールを提供開始。いま話題のfacebookを活用したものだ。
飲食店向けにfacebookページを使ったプロモーションを

これが薙刀(なんと読むでしょう?)、らしい。

薙刀(なぎなた)写っているのは、うちのスタッフだ。彼女は大学から「薙刀(なぎなた)」を始め、フレイバーズに入社してしばらく休んでいたものの、最近またお稽古を復活させた。
知ってはいたものの、薙刀を近くで見たのは初めてで、この長さ(2m10cm)と彼女の身長の対比が面白かった。よくこんなもの振り回せるもんだな…と。

彼女がやっているのは、漢字の「薙刀」ではなく、「なぎなた」なのだそうだ。漢字で表記する「薙刀」は「刀」が入っていて、それは武器だからだとか。写真に写っている「なぎなた」は、剣道と同じ「竹刀」だ。

ほぉ~、知らなかった。

昇段試験があるらしく、現在2段の彼女は今年、3段を目指して週イチで練習に励んでいる。うん、すばらしい。そのときは、スタッフを挙げて応援に行くぞ。

「がんばれ、フレイバーズの星!」って横断幕を広げて(笑)。

迷惑かな。

ユーザービリティ向上のための第1歩

スタバで買ってきたドリッパー私たちは、毎日「この方が使い勝手がいいんじゃないの?」と、ウェブサイトのインターフェースをにらみながら考えています。それは、制作者側の感覚を組み込むのではなく、ビジター側の気持ちをくむ作業でもあります。
どうしたら、そういった感覚を磨くことができるでしょう?いや、私が完璧というわけではありません。ユーザーテストをしてみたりすると、「あちゃ~、そのボタン、見えてないの?」なんてこともよくあることで…。

たとえば、自宅でコーヒーを煎れるとき、どんな手順になるでしょう?

  1. やかんに水を入れる
  2. コンロの火をスイッチを入れる
  3. ちゃんと火がついているかチェック
  4. スタバで買ってきたドリッパーにするか、サイフォンにするか悩む
  5. スタバの勝利
  6. 冷凍庫からコーヒー豆を出す
  7. 濃いめにするか、薄いめにするか悩む
  8. 濃いめの勝利
  9. 多めにコーヒー豆をいれる
  10. タイマーを30秒にセット
  11. 沸いたお湯を少し注ぐ
  12. タイマーのボタンを押す
  13. 30秒経過、蒸らしが終わったので、タイマーを解除
  14. 飲みたい分量のお湯を注ぐ
  15. ドリッパーを流し台に
  16. カップの中をのぞき、満足する

と、16ものプロセスを経ていることが分かります。このプロセスを間違うと、きっと気持ち悪いんです。たとえば、コーヒーを煎れる器具が決まらないうちに冷凍庫から豆を出してしまうと、その豆をどこに置いたら、次の処理が上手くできるか分からなくなってしまうとか。

こういったプロセスは、どの人にも共通のものなのか、はたまた私特有なものなのか…。ウェブサイトのページを閲覧しているとき、ウェブサービスの処理を行おうとしているときにも、同じことがいえるのです。その手順や、時々「悩む」プロセスでどういったことを感じさせてあげられるか、次のプロセスを行うためには、どのようにパーツを配置してあげることが最適なのかを考えること。それは、ふだんの生活のなかでも培えるものなのです。