多くの人は、関係のない会社のオフィスの中を見ることはまずできない。しかしよそがどんなオフィスなのか、興味は大いにある。整理整頓、清掃は行き届いているか、インテリアのテイストは・・・。とくに我々のようなデザインを生業にしているような企業のオフィスは、多くの人が興味津々であるらしい。
ちょうどいまWEBデザイナーを募集しているところでもあり、応募しようかなと考えている方の参考にになるかもしれないと考え、思い切って社内の様子を紹介しようと考えた。きらびやかなオフィスではないが、「WEB屋のオフィスって、こんなもんなのか」と感じてもらえればと。
当社のオフィスは、自社所有なので、インテリアを自由に工夫できる。ただ、スペースと資金が限られているので、やり放題というわけにはいかない。少ない資金で快適にできるアイデアと、手弁当で釘打ちや塗装もこなすこと(ほぼ筆者の趣味の世界だが)ででき上がったオフィスだ。
オフィス全景
ここがメインのオフィスだ。
ここに移った6年前、天井を改装して照明を蛍光灯からすべてLEDに替えた。ダウンライトとダクトレールで自由に動かせるスポットライトを組み合わせている。基本は電球色(黄色)だが、昼光色(白色)も混じっている。その当時はまだ明るいものが少なく、プランナーの方にどうにか探してもらったが、今となっては少し暗めかなと感じてしまう。つい最近、新しいスポットを足し、明るさを増したところだ。
当社名物は、冬になると登場する石油ストーブ。
120平米をカバーする強力なものなので、気を許すと暑くなりすぎて汗をかいてしまうほどだ。石油ストーブを使う際の大きな課題は、やはり換気。冬季は2-3時間ごとに自動的に音楽が鳴り、換気を行うことになっている。仕事をしばし中断することにはなるが、逆にリフレッシュできていいのだ。
オフィスの中心にあるタスク管理ボード
各部門で抱えているタスクを書き出して、処理すべきものは赤いマグネット、黄色はもうすぐスタート、緑はクライアント待ちといった具合に区分している。昼休憩後のミーティングには、それぞのタスクの進捗をチェックし、課題があれば解決するようにしている。
全社的に負荷の状態がどのようなものなのかを把握しておく必要がある。それによってカバーすべき部門を知ることができる。負荷状態を把握しておかないと、納期遅れが生じクライアントに多大な迷惑をかけることになるからだ。
モニター3台
フレイバーズでは、クリエイティブスタッフはMacマシンにVMWareを介してバーチャルでWindowsを動かしている。制作環境にはMacの方が良くても、90%以上の方がWindowsマシンでWEBサイトを閲覧するので、Windowsでのチェックは欠かせないということだ。
しかしシステム担当は様子が異なる。
彼らはWindowsマシンで開発を行い、Macでもチェックするという具合だ。さらにモニターを2台使うことで異なるウィンドウをいくつも並行して並べながら作業を効率化できるのだ。
さらにさらに、写真のスタッフの作業スペースには、3台のモニターが写っている。これはアプリを開発する環境がMacベースのものが使いやすいことから、机上がモニターだらけになってしまっているというわけだ。
高級社用車
当社の社用車は、ダホンの20インチホールディングバイク。天気の良い日は、ダホンに乗って打ち合わせに行く。大阪は東京と違い、坂の少ない町なので自転車による移動がラクラク。7-8km離れたクライアントなら、電車よりよっぽど早い。
しかし最近は、もっぱら整体に隣駅まで乗っていくことが多くなってしまっているのだが・・・。
紳士の誓い(男子トイレ)
当社はマンションタイプのオフィス。だから、社内にトイレがあるのだ。男女別に分かれているのだが、男子トイレのドアに貼られているのが「紳士の誓い」。
どうしても男子トイレは、小便が散ってしまうので、汚れる。しかし共有で使うものだから、各人が用を足した後きちんと始末をしておこうということに決めている。だから当社のトイレは非常に快適だ。
画期的な消臭マシンを導入
いくら気を遣っていても、誰かが用を足した直後に入ると、匂いはまだ残っていることがある。
しかし、この東芝の消臭器「エアリオン」を導入してからというもの、ほぼ不快な状態はなくなった。使用方法はいたってかんたん。専用の消臭ジェルを継ぎ足し、ときどき電池(単3型4本)をチェックするだけだ。
エアリオンが採用している消臭ジェルは、環境浄化研究所が開発した「グラフト重合法」という方式。芳香剤などの良い香りはそのままにして、生活臭などの悪臭だけを包み込んで匂わなくするのだという。
エアリオンのおかげで、フレイバーズのスタッフは誰にも気兼ねせず、トイレを存分に楽しむことができるようになった。
女子トイレ
壁際に飾られた白くま、犬、カバ。なぜこの組み合わせなのかは分からない。毎週末に社員が掃除するのだが、動物たちが置かれているスペースも雑巾がけされるので、そのたびに配置が変わるのだとか。バリエーションはさまざまで、掃除するスタッフのセンスで動物たちの配置は決まるのだ。
会社の代表である筆者でも、さすがに女子トイレの事情は初めて知った。
廊下の癒し「サヴィニャック」のイラスト
フランスのイラストレーター、サヴィニャックのかわいい4匹の犬が描かれたイラストが飾られている。廊下に新しく照明を加えた際に、何か飾りがほしいと考えて探していたところ、このイラストを見つけ即買いしてしまった。
よくよく考えれば、デザインを行う会社なのに、この手の飾りがひとつもなかったのも不思議なものだった。
休憩スペース
女性スタッフがおやつを食べながら、まどろんでいるのは冷蔵庫や食器棚、コーヒーメーカーが置いてある小さなスペース。彼女たちのお目当ては、冷蔵庫上に常備されているおやつの山だ。ときにクライアントのツマガリさんのクッキーだったり、非常食で定番のカンパンだったり。
奥にデンと鎮座しているのは200リッターの冷蔵庫だ。
飲み物はもちろん、持ってきた弁当、生菓子やコーヒー豆、ドレッシングまでありとあらゆるモノが詰め込まれている。ときどき賞味期限が3年前のしょうゆが発掘されたりするが、社長みずから、気にせず冷奴にかけている。
美味いコーヒーを出してくれるスグレモノ
イタリア、デロンギ社のコーヒーメーカーだ。正式には「エスプレッソマシン」なので、しっかり圧力をかけた濃いコーヒーをだしてくれる。もちろん、コーヒーは煎られた豆を購入しおり、スタッフは好きなときに好きなだけ飲める。
メインオフィスとは別に、会議室
メインのオフィスとは別に会議室がある。6畳ほどのスペースなので狭いが、大きなテーブルが置いてあるのでスタッフ全員が会して昼食も食べられる。肩を寄せ合いながら。
最近まで、会議室だけ忘れられたように照明は蛍光灯だったが、自前でメインのオフィスと同様に、ダクトレールを引きLEDのスポットライトを導入した。自分で言うのもなんだが、かなり格好いい会議室になった。これからここを「ミーティングルーム」と呼ぶことにした。
オフィスペット・ルンバくん
当社のブログでたびたび仮装している姿を紹介されているお掃除ロボット・ルンバくん。週末の夕方に社員総出で清掃をするが、平日は朝早くから一人で黙々とオフィス内のゴミを拾い集めてくれている。もう7年ほど働いてくれているが、2回ほど電池交換をしてだけで、とくに文句も言わず懸命にクリーニング業務を担当してくれている。
週一回だけ腹にためたゴミを掃除してやるのだが、結構マジメに業務にあたってくれているのがよく分かる。私などよりよっぽどパフォーマンスの高い働き者だ。
ボーズ2つ
決して私は坊主ではなく、ベリーショート。髪をバリカンで4mmに短く刈り上げているだけだ。短いのは短いなりにこまめに手入れしなくてはいけないので、それなりに大変なのである。
私の頭のことはどうでも良かった。
紹介したいのは、「BOSE」のスピーカーだった。
ガンガン鳴らしているわけではないが、オフィスには心地よいクラシックやジャズ、洋楽が流れている。日本語の歌詞は、ものを考えられなくなるのでNGにしているが、時折懐かしいGONTITIの「ほっかいどう、ほっかいどう、ほっかいどうはどこにある?」と日本語が流れてくるが。GONTITIのアルバムに歌付きの曲が入っているとは・・・。
オフィスで鳴っているのはBOSEの古いモデルだが、吊り下げ+小さな音で鳴らしているにもかかわらず、低音もしっかりおさえてくれるので、お気に入りのアイテムだ。
快適なオフィス空間がしごとを変える
結論が出たわけではない。ただ、狭いスペースであっても、工夫次第で快適さを高めることはできる。良い仕事をするために、これからも少しずつ暇を見つけては改善を図っていこうと考えている。
クライアントの方々、縁あって当社とお付き合いのある方、募集中の求人に興味のある方。どうぞ大阪オフィスへおいでください。おいしいコーヒーを用意して、お待ちしています。