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Googleアナリティクス設定の定番、ユーザー共有設定の方法

Googleアナリティクスの共有設定

Googleアナリティクスを使用するにあたり、基本的な設定が2つある。自分のアクセスを除外する設定と他者とアクセス解析データを共有する設定だ。

WEBマスターが保守を担当するWEB制作会社とアクセス解析データを共有すれば、WEBサイトの目標を達成するための改善について、同じ話題を持つことができる。WEBサイトの運営はPDCAサイクルを回すことで、目標に少しずつ近づいていくものであり、これはきわめて大切なことだ。

この記事では、より良いWEBサイトの運用に役立てていただくために、Googleアナリティクスの基本設定である「データ共有」の設定方法を紹介する。

アナリティクスを共有し、改善を模索する

改善を検討する

Googleアナリティクスによって得られるアクセス解析データで重要なものは、訪問者数、PV数、WEBサイトでの滞在時間、検索キーワード、アクセスページ、ディレクトリ、ランディングページなどだ。

新設ページへのアクセスが目標に近い状態になっているかを調べるために、フィルタを設定しカスタマイズすることも可能になる。

これらの解析データをWEBマスターとWEB制作会社が共有することで、プロジェクトを開始した際に掲げた同じ目標に向かって進むことができる。

仮説が正しかったかどうかをWEB制作会社が検証し、まだ目標に達していなければ改善点を提案し、修正する。その修正をさらに検証し修正を重ねることによって、目標に近づいていくのだ。

WEBサイトを制作する段階では自社内、WEB制作会社との共同作業を至るべき着地点に落とし込むだけだが、運営は外部環境の影響を大きく受けるから、単純に答えが得られるものではない。だからGoogleアナリティクスのアクセス解析結果を分析し、届いていない目標に向かって改善を重ねる必要があるのだ。

この経験を重ねることによって、WEBマスター、WEB制作会社の知見も深まり、より高度な運営に移行していくことができる。

Googleアナリティクスを共有設定する手順

Googleアナリティクスの共有設定を行うのに必要なものは、データを共有させる先のGoogleアカウントだ。これさえあれば、簡単に設定することができる。

Googleにログイン後、Googleアナリティクスに移動

Googleアナリティクスにログイン
Googleアナリティクス設定

すでにGoogleにログインしていれば、Googleアナリティクスの管理画面に移動しよう。

もしまだGoogleにログインしていないのであれば、まずGoogleアカウントでログインしてから、Googleアナリティクスの画面に移動しよう。

ユーザー管理

Googleアナリティクスの管理画面上部にある、「アナリティクス設定」をクリックすると、「アカウント」「プロパティ」「ビュー」3列に並ぶ画面に移動する。

3列に並んだ、「アカウント」「プロパティ」「ビュー」のうち、最も右側の列「ビュー」の「ユーザー管理」をクリック。

Googleアナリティクスの共有設定をするユーザーを登録する

「権限を付与するユーザー」の下部にある入力ボックスに、Googleアナリティクスを共有設定したいGoogleアカウントのメールアドレスを入力する。

メールアドレスを入力

Googleアナリティクスの共有設定をするユーザーの権限を設定する

さらに右側にあるのは権限設定だ。ここでは、次の権限をデータを共有するユーザーに付与することができる。WEB制作会社との関係によって、権限を設定しておくことをおすすめする。

ユーザー管理

ユーザーを管理する権限(ユーザーの追加/削除、権限の設定)。編集や共同編集の権限は、含まれていない。

編集

ユーザー管理を除く、ユーザーやプロパティ、ビュー、フィルタ、目標などの追加や削除ができる権限。レポート データの表示が可能。共同編集の権限も含まれる。

共有設定

個人のアセットを作成したり、共有ができる権限。ダッシュボードやメモの編集といった共有アセットが対象となる。「表示と分析」が含まれる。

表示と分析

アクセス解析レポートの表示、データの構成、フィルタを設定するといったデータ操作、個人的アセットの作成と共有、共有アセットの表示ができる。

ここまでの設定を行ったら、「追加」ボタンをクリックするだけで登録は完了だ。

登録内容が反映されているかを共有設定したユーザーに確認しておこう。

共有することで得られるものを予測してみよう

Googleアナリティクスの共有設定は、WEBサイト運営の目標に到達するうえで、非常に大切なものだ。

アクセス解析データを機密事項などとして社外に公開しないなどといったことはせず、ぜひWEB制作会社と共有していただきたい。閉ざすことによって守るものより、公開することによって得られるものの方が大きいことを認識していただきたい。

Googleアナリティクス設定の定番。自分のアクセスを除外する方法

Googleアナリティクス設定の定番

自社サイトを運用するWEBマスター、クライアントのWEBサイトを保守するWEB制作会社。WEBサイトの更新を行う際、Googleアナリティクスに何の設定もしなければ、両社からのアクセスは一般の訪問者のアクセスと同様に扱われる。

厳密に考えれば、それは基本的に排除すべきアクセスだ。

この記事では、この不要なアクセスを除外するGoogleアナリティクスの設定方法について、説明していく。

Googleアナリティクス設定に必要な条件、固定IPアドレス

自社からのアクセスを除外するためには、そのアクセスがどこからのものかをGoogleアナリティクスに知らせ、一般の訪問者とは異なることを認知させることが必要だ。

そのために必要なのは自社がインターネットを利用する際に、固定IPアドレスが設定されていること。固定IPアドレスの設定がなければ、Googleアナリティクスは明確にアクセス元を認識できない。自社が利用しているプロバイダからのアクセスを除外することもできるが、それでは一般の訪問者も除外されてしまう可能性がある。

やはり固定IPアドレスを設定する方法で臨みたい。

自社からのアクセス除外を登録する方法

Googleアナリティクスの設定画面

Googleアナリティクスの画面を開き、最上部右側にある「アナリティクス設定」をクリック。

Googleアナリティクス初期画面

画面は3列に分割されているので、最も右側の「ビュー」列にある「フィルタ」をクリックしよう。

Googleアナリティクスのフィルタ設定

フィルタ機能を使う

「フィルタ」の設定画面が表示されるので、「新しいフィルタ」ボタンをクリック。「ビューにフィルタを追加」画面が表示される。

「ビューにフィルタを適用する方法を選択」では、「新しいフィルタを作成」がデフォルトで選択されているので、そのままにしておく。

「フィルタ情報」に入力するのは、そのフィルタの名前で必須入力項目だ。自由に設定していいものだが、後で見たときに分かりやすいものにしておこう。当社では「FLV除外」としている。

Googleアナリティクス、フィルタ詳細

自社の固定IPアドレスを除外設定する

「フィルタの種類」は、まず「定義済み」をクリック。

「除外」を選択すると、右側に「参照元かリンク先を選択します」というプルダウンメニューが表示される。

このプルダウンメニューで、「IPアドレスからのトラフィック」を選択。最右の「式を選択します」はそのままにしておく。

下に「IPアドレス」と表示されているので、自社の固定IPアドレスを「182.55.123.987」のように入力する。

Googleアナリティクス設定、IPアドレス

設定を保存する

すべての設定項目を入力し終わったら、最下部にあるブルーの「保存」ボタンをクリックしたら設定は完了だ。

アクセス除外をすぐ確認する方法

アナリティクス設定で行った登録内容が反映されているか、すぐに確認する方法がある。Googleアナリティクスの「リアルタイム」機能だ。

上部のボタン群から「レポート」を選び、レポート画面を表示させる。

デフォルトで「ユーザー」の「サマリー」が表示されるが、画面左側「ユーザー」ボタンのすぐ上にある「リアルタイム」から、「サマリー」を選択する。

Googleアナリティクス・リアルタイム

すると、現在自社サイトにアクセスしている訪問者の行動が表示されている。

次に、あなた自身が自社サイトにアクセスしておく。あなたのアクセスが「リアルタイム」画面に表示されるかを確かめるためだ。

アクセスの多いWEBサイトならば、数件、数十件のアクセス状況が表示されている。これではあなたのアクセスがどれか分からないので、「サマリー」の下にある「地域」をクリックする。右側に「Japan」と表示されているリンクをクリックすると、「市区町村」にデータが細分化される。そこに、あなたがアクセスしているポイントが表示されていなければ、これまでに設定したフィルタが無事反映されているということだ。

あるいは、
WEBサーバーに一般の訪問者がアクセスできないページを置き、そのページにアクセスする。
そのアクセスがリアルタイムで表示されていなければ、同様にGoogleアナリティクス設定で行ったフィルタ設定が反映されたと考えて良い。

影響を考慮して除外設定を行おう

これまで見てきたように、自社からのアクセスをGoogleアナリティクスで除外設定するのは、固定IPアドレスさえあれば、そんなに難しいことではない。かんたんな設定を行うだけで、Googleアナリティクスでのアクセス解析がより正確なものになる。

もうひとつだけ注意を申し上げておく。
自社サイトを運用するWEBマスターが、そのアクセスを除外するということは、自社からのアクセスをすべて除外するということでもある。

WEBサイトは、ある意味自社からのアクセス(自社使用)も歓迎すべきものでもあるので、影響をよく考慮してGoogleアナリティクスの設定を行うかどうかを決断していただきたい。