自社サイトを運用するWEBマスター、クライアントのWEBサイトを保守するWEB制作会社。WEBサイトの更新を行う際、Googleアナリティクスに何の設定もしなければ、両社からのアクセスは一般の訪問者のアクセスと同様に扱われる。
厳密に考えれば、それは基本的に排除すべきアクセスだ。
この記事では、この不要なアクセスを除外するGoogleアナリティクスの設定方法について、説明していく。
Googleアナリティクス設定に必要な条件、固定IPアドレス
自社からのアクセスを除外するためには、そのアクセスがどこからのものかをGoogleアナリティクスに知らせ、一般の訪問者とは異なることを認知させることが必要だ。
そのために必要なのは自社がインターネットを利用する際に、固定IPアドレスが設定されていること。固定IPアドレスの設定がなければ、Googleアナリティクスは明確にアクセス元を認識できない。自社が利用しているプロバイダからのアクセスを除外することもできるが、それでは一般の訪問者も除外されてしまう可能性がある。
やはり固定IPアドレスを設定する方法で臨みたい。
自社からのアクセス除外を登録する方法
Googleアナリティクスの設定画面
Googleアナリティクスの画面を開き、最上部右側にある「アナリティクス設定」をクリック。
画面は3列に分割されているので、最も右側の「ビュー」列にある「フィルタ」をクリックしよう。
フィルタ機能を使う
「フィルタ」の設定画面が表示されるので、「新しいフィルタ」ボタンをクリック。「ビューにフィルタを追加」画面が表示される。
「ビューにフィルタを適用する方法を選択」では、「新しいフィルタを作成」がデフォルトで選択されているので、そのままにしておく。
「フィルタ情報」に入力するのは、そのフィルタの名前で必須入力項目だ。自由に設定していいものだが、後で見たときに分かりやすいものにしておこう。当社では「FLV除外」としている。
自社の固定IPアドレスを除外設定する
「フィルタの種類」は、まず「定義済み」をクリック。
「除外」を選択すると、右側に「参照元かリンク先を選択します」というプルダウンメニューが表示される。
このプルダウンメニューで、「IPアドレスからのトラフィック」を選択。最右の「式を選択します」はそのままにしておく。
下に「IPアドレス」と表示されているので、自社の固定IPアドレスを「182.55.123.987」のように入力する。
設定を保存する
すべての設定項目を入力し終わったら、最下部にあるブルーの「保存」ボタンをクリックしたら設定は完了だ。
アクセス除外をすぐ確認する方法
アナリティクス設定で行った登録内容が反映されているか、すぐに確認する方法がある。Googleアナリティクスの「リアルタイム」機能だ。
上部のボタン群から「レポート」を選び、レポート画面を表示させる。
デフォルトで「ユーザー」の「サマリー」が表示されるが、画面左側「ユーザー」ボタンのすぐ上にある「リアルタイム」から、「サマリー」を選択する。
すると、現在自社サイトにアクセスしている訪問者の行動が表示されている。
次に、あなた自身が自社サイトにアクセスしておく。あなたのアクセスが「リアルタイム」画面に表示されるかを確かめるためだ。
アクセスの多いWEBサイトならば、数件、数十件のアクセス状況が表示されている。これではあなたのアクセスがどれか分からないので、「サマリー」の下にある「地域」をクリックする。右側に「Japan」と表示されているリンクをクリックすると、「市区町村」にデータが細分化される。そこに、あなたがアクセスしているポイントが表示されていなければ、これまでに設定したフィルタが無事反映されているということだ。
あるいは、
WEBサーバーに一般の訪問者がアクセスできないページを置き、そのページにアクセスする。
そのアクセスがリアルタイムで表示されていなければ、同様にGoogleアナリティクス設定で行ったフィルタ設定が反映されたと考えて良い。
影響を考慮して除外設定を行おう
これまで見てきたように、自社からのアクセスをGoogleアナリティクスで除外設定するのは、固定IPアドレスさえあれば、そんなに難しいことではない。かんたんな設定を行うだけで、Googleアナリティクスでのアクセス解析がより正確なものになる。
もうひとつだけ注意を申し上げておく。
自社サイトを運用するWEBマスターが、そのアクセスを除外するということは、自社からのアクセスをすべて除外するということでもある。
WEBサイトは、ある意味自社からのアクセス(自社使用)も歓迎すべきものでもあるので、影響をよく考慮してGoogleアナリティクスの設定を行うかどうかを決断していただきたい。