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誰でもできる、集客コンテンツを作るSEO7つの手順

集客コンテンツを作る7つの手順

あなたは、WEBコンテンツを「自社製品の特長」から設計していないだろうか。

もちろん、自社製品の特長は語るべきコンテンツだ。しかし、市場を無視して自社製品の特長を語ったところで、あなたが望んでいる見込み客は集まってはくれない。

まずあなたが行うべきは、市場が何を望んでいるかを知ることだ。市場のニーズに合った製品の訴求方法でコンテンツをリリースし、集客する。そのあとでじっくり自社製品の特長を主張しても遅くはない。

この記事では、WEBコンテンツを作成する過程における、「集客」方法にについてご紹介する。すべては、人の目に触れてはじめて始まるのだということを忘れないでほしい。

SEOコンテンツは、テキスト情報で伝えなければいけない

SEOコンテンツは、テキスト情報で伝えなければいけない

「文字がいっぱいあっても、読む気がしないでしょう?」

そんなことを思うのは、普段から文章を読む習慣のない、あなただけだ。
本気で困っている人、真剣に情報を探している人は、必ず読んでくれる。いや、斜め読みはしてくれる。そして必要な部分はしっかり精読さえしてくれる。

ここで考えてほしいのは、画像ばかりのWEBサイトを良い情報だからと上位に引き上げてくれる検索エンジンは存在しないということだ。いくら無人運転を可能にする自動車を開発してしまうGoogleでも、残念ながらそこまで技術は発達していない。

文章の良し悪し、内容のクオリティは判断できても、画像に隠されている内容まで考慮して検索ユーザーにとって有意義なコンテンツとまでは理解できないのだ。

インターネットはテキスト文化だ。
次々とバズを生み出す、飛び道具のようなアイデアなしで集客をしたいのであれば、みっちり文章で説明することだ。

SEOコンテンツ作成の手順

SEOコンテンツを作成するための手順を具体的に紹介しよう。

手を抜かず、この手順にそってコンテンツを作成すれば、必ず効果が出る。
これは我々がSEOコンテンツを作成するときに常に実践している方法であり、それなりの効果を上げ続けている実証済みの方法だからだ。

あなたも、これから紹介する7つの手順にトライして、その効果を実感してほしい。

1.検索キーワードを決める

検索キーワードを決める

SEOコンテンツを作成する前に考えるべきは、対策キーワードを何にするかだ。

まず、製品の特長や関連するキーワードを書き出してほしい。
それらをひとつずつ、過去に検索された複合キーワード(フレーズ)を調べるためのツールを利用して、リストアップする。

たとえば、「WEB制作」と入力すると、関連キーワード取得ツールでは、「Googleサジェスト(Googleで直近に検索された複合ワードのリスト。検索ニーズを教えてくれる重宝な機能だ)」をはじめ、五十音順に複合ワードのリストを提示してくれる。

関連キーワード取得ツール

GoodKeyword

提示されたキーワードをコピーして、Googleアドワーズの「キーワードプランナー」で月間検索数を調べよう。
Googleアドワーズはリスティング広告を出稿するためのツールだが、広告主でなくても登録さえすれば利用できる。ログインしたら、上部にある「運用ツール」から「キーワードプランナー」を選択する。

「キーワードプランナー」で月間検索数を調べるには、いくつかの方法があるが、2番目に提示される「キーワードの検索ボリュームを取得、またはキーワードを広告グループに分類」を選択する。入力窓が表示されるので、先ほど「関連キーワード取得ツール」で調べた複合ワードのリストをペーストして、月間検索数を調べる。

「WEB制作」だと4,400件、「WEB制作会社」だと2,900件だと分かる。検索数の横に表示されている「競合性」にも注意しよう。これは、広告出稿する際に競合先がどれだけ多いかを示すものだが、競合が多いということはSEO的にも近いといえる。月間検索数が数千以上になるビッグワードは、競合が多く、上位に食い込むのは至難の業となるということだ。

Googleアドワーズ

2.競合を調べる

競合を調べる

対策するキーワードが決まったら、マーケットを調べよう。市場調査をして、あなたのコンテンツに必要な策を練るための準備期間だ。

とにかく対策キーワードで、検索してみる。1ページ目に表示されたページの内容をざっと見比べてみる。タイトル、紹介文をチェックすれば、おおよその傾向がつかめるはずだ。競合性が高いキーワードなら、検索上位に位置するページは洗練されたものだから、ページを開いてみる。

斜め読みし、どのような内容が書かれているかを確認しよう。
ときに専門家のあなたでも、そういう考え方や捉え方もあるなと競合のページに教えられることもある。教えられたことを拝借しないまでも、あなたの視点で記事を書き連ねていく際に、参考データとして役に立つ。

「アウトプットをするためには、その10倍の知識のインプットが必要」

といわれる。検索ユーザーが「なるほど」と感心してくれるコンテンツを作るためには、専門家といえども柔軟な姿勢で物ごとを多面的に捉える必要がある。競合ページを調べるのは、コンテンツに幅を持たせるための準備と考えてほしい。

3.キーワードに関連する人気記事を調べる

キーワードに関連する人気記事を調べる

検索ユーザーにとって、有益なコンテンツを作成するためには、検索上位のページを調べるだけでは足りない。

なぜなら、集客はSEOによってのみもたらせるものではなく、SNSのシェアによってももたらされる可能性が高いからだ。

これを知るには、あなたの製品が属する専門サイトやキュレーションサイトでまとめられた記事、ブックマークサイトなどで人気の記事をチェックすることをおすすめする。

多くの人にシェアされる人気の記事が、どのような切り口で製品に関連するコンテンツを展開しているかをつぶさにチェックしてほしい。
検索上位にあるページと同じ傾向があったり、まったく異なる内容であったりすることにも気づくだろう。

競合ページの傾向を読み解くのは、感覚的なものだ。センスといってもいい。
これだけはテクニックがあるわけではなく、一朝一夕で身につくものではないので、数をこなしながら慣れていくしかない。

4.検索ユーザーのためになる記事を書く

検索ユーザのためになる記事

SEOコンテンツを作成するには、競合ページの傾向を読み解き、それらを上回るコンテンツを執筆することが大切だ。

対策するキーワードで、検索ユーザーは何を求めているのかを想像し、彼らの求めるコンテンツを組み立てていく。主題を据え、あなたのロジックをストーリーで展開しよう。

まず、展開するストーリーを見出しで表現していく。
その見出しにつながる内容をざくっと書き出していこう。

いちばん上の見出しから順にアイデア出しをしなくても構わない。あなたの得意なところから書き連ねていけばいいのだ。
少しずつそれを積み重ねていけば、徐々にSEOコンテンツが仕上がっていく。

おおよその構成が済んだら、以下のチェックポイントに気を付けながら、全体を見直そう。

  • 見出しが抽象的なものになっていないか
  • 全体が流れるように組み立てられているか
  • 見出しに続く書き出しは、次のパラグラフを読みたくなる構成になっているか
  • 他人に読んでもらい、感想を聞く

SEOライティングのセオリー、7つの絶対ルール

5.リリースしてみる

リリースしてみる

今までのチェック項目を守りながら、あなたが渾身の力で書いた記事なら、きっと人を呼び込めるコンテンツになっているはずだ。とはいうものの、どうなるかはネット上の競合との兼ね合いによるので、リリースしてみないと分からない。

とにかく思い切ってリリースしてみよう。WEBマーケティングは、失敗しても構わない。印刷物とは違い、すぐに修正ができるのだから、どんどんトライするべきだ。トライしなければ何も得られない。宝くじは買わないと当たらないのだ。

リリースする際に、我々が実践していることをお伝えしておくので、参考にしてほしい。

  • WEBサイトのトピックを更新し、内部リンクを増やしておく。
  • サイトマップを作成し、Google Search Consoleに登録。
  • Google Search Consoleの「Fetch as Google」でリリースしたコンテンツを登録。
  • SNSのいくつか(当社はfacebook、Twitter、はてなブックマーク、Google+、pinterest)に投稿。

6.必ず修正を加える

必ず修正を加える

コンテンツをリリースしたあと、あなたがすべきは、順位のチェックだ。Google Search Consoleの「Fetch as Google」でコンテンツを登録すれば、すぐにクローラーが情報をデータベースに収めてくれるので、すぐに検索結果に反映される。

GRCがもっともポピュラーだが、無料ツールを利用しても構わない。

GRC

結果はどうだっただろうか。
リリース直後に出た順位は仮のもので、翌日には順位が変わってくるので、直後の結果が良くても喜んでばかりはいられない。もちろん、2回目、3回目のクロールで結果が良くなることもある。コンテンツのリリース後、一定期間経過しないと順位が上がらないという説もあり、検索順位はある程度の経過観察が必要だ。

そして大切なことは、結果をチェックするだけが、あなたの仕事ではないということだ。
リリースすることだけで満足してはいけない。さらに順位を改善するためには、何が足りなかったか、どのような内容を追加すればいいかを考え、修正を加えることが大切な仕事なのだ。最終的には「しつこい」者が勝つ。これは太古の昔から脈々と続く真理だ。

7.同じテーマの記事を重ねる

同じテーマの記事を重ねる

修正を加えたコンテンツが、もう限界だと感じたら、しばらくは放置プレイに持ち込む。
何か別のアイデアが生まれたら、また修正を加えればいい。焦らないことだ。

次にあなたがすべきは、同じテーマで2件目、3件目のコンテンツを重ねていくこと。
Googleは、検索ユーザーに有益なコンテンツを紹介するのが使命。その判断基準として、あなたが該当するテーマに関して、スペシャリストであるかどうかを気にしている。スペシャリストであれば、同じテーマでいくつもの切り口を繰り出せるはずだと考えているため、取り上げられているテーマに関するコンテンツの質と量が検索順位を決めるにあたり、重要なファクターとなっているからだ。

1本コンテンツを書き上げただけで、疲れ果ててはいけない。
検索上位に食い込むためには、あなたのスペシャリストとしての「知識と工夫の幅」をGoogleに提示しなければ、検索上位に食い込むことはできないのだから。

コンテンツマーケティングへの努力は、必ず報われる

コンテンツマーケティングは、必ず報われる

世の中は、努力しても報われないことも多い。しかしコンテンツマーケティングに関していえば、筆者の感覚では必ず報われる。何度も繰り返すが、ただし、あなたの粘り強い努力があれば、だ。

実例付き、美文字が書けるようになる、5つのツボ

美文字が書けるようになる、5つのツボ

手書きの文字は、何かと注目される機会が多いものだ。

一時、話題になった「デスノート」の映画版で、主人公を演じる藤原竜也の書いた文字が「勉強ができる優等生の字に見えない」と騒がれたことがあった。

もちろん、優等生=字が上手いとは限らない。筆者は書家の家に育ち、自分自身も子どもたちに教えているが、字の上手い下手と勉強の能力はまったく別物である。

しかしながら、こういった話題がもちあがるということは、手書き文字の印象はその人の能力や人格にまで及ぶということではないだろうか。

想像してみてほしい。
受験の解答用紙に書かれた文字が汚くて読みづらかったら、採点者はどう判断するだろう。
受け取った手紙の宛名がとてもキレイな字で書かれていたら、ていねいな人柄を思い浮かべるのではないか。
また、結婚式や告別式で記名するとき、達筆な人の後に自分の名前を書くのをためらったことはないだろうか。

パソコンやメールでのコミュニケーションが主流になったとはいえ、フォーマルな場面で手書き文字を使う機会はまだまだ多い。そんな時に、もし字が美しくないということだけでチャンスを逃しているとしたら、非常にもったいない話である。

ここまで読んで不安になってきた方もいらっしゃるかもしれないが、安心してほしい。字が下手な人でも、いくつかのポイントに気をつければ必ず上達できる。
しかも、たった5つのポイントを押さえるだけで。

練習前の文字

最初に、「私は字が下手です」と言い切るスタッフの文字をご紹介しよう。

下手に見えてしまうポイントは、文字を構成するパーツの間隔が離れすぎているので、字が分解されているようにみえること。
「払い」の部分が払われておらず、「跳ね」がすこし弱いのも要因だ。

1. お手本を見ながら、書いてみる

お手本

小学生のときの漢字ドリルを思い出してほしい。お手本の漢字を見ながら書いていたはずだ。その時と同じように、美しい文字の形を見ながら、バランスを考えて書いてみよう。字が上手く書けない理由のひとつに、頭の中に美文字の理想型がないことがあげられる。

身近に字の上手な人がいれば、お手本に書いてもらおう。頼める人がいない場合は、パソコンの文字でもいい。明朝体や教科書体のフォントを拡大して、それをじっくり見ながら書いてみることだ。明朝体や教科書体は楷書(かいしょ)※をモデルにして作られたフォントなので、習字のお手本として十分に使える。

※楷書(かいしょ)とは、現代で使われている、いちばん基本的な書体のこと。続け字ではなく、一画一画を離して書くのが特徴。

2. ゆっくり書くと、キレイに書ける

ゆっくり書く

字が下手な人でも、ゆっくりと書けばていねいな印象になり、評価は上がる。
一つの線ごとにゆっくりとペンを運ぶことで、確認しながら書く余裕ができるため、線をまっすぐに書けたり、「止め、跳ね、払い」といったポイントを抑えることができる。

一般的に下手だと言われる文字は、たいていの場合、「止め、跳ね、払い」が雑であったり、線が曲がっていたりする。特に、楷書(かいしょ)の場合は、続け字ではない書体なので、だらりとした書き終わりにするのはよくない。
ゆっくりと一呼吸おきながら、一文字ずつていねいに書く。これを続けるだけでも、あなたの文字は見違えるはずだ。

3. 「右」にむかう線に力を入れると、字に味がでる

「右」にむかう線に力を入れる

横線を書くときに、字の右側に向かうにつれて筆圧を徐々に強めていくと、重厚な線が書ける。そうすることで、字の左側と右側で強弱がつき、字の表情がぐっと生き生きしてくる。さらに、横線をすこし右上がりにして、右下の跳ねや払いに勢いをつけて長めに伸ばせば、美しい文字に近づいてくる。

楷書(かいしょ)は、さまざまな書体の影響を受けてできたものだが、とくに字の右側に力を入れて書く特徴がある。そういった特徴を捉えて書けば、字に味が出るのだ。

4. 次はどの線につながるかを考えながら書くと、まとまりのある字に

まとまりのある字

きれいな字を書くために、筆順がとても大切なことをご存知だろうか。筆順を間違えれば、線の繋がり方が違う字になってしまう。

たとえば、左から右へ横線を書いたあと、上から縦線を書くならば、縦線の書きはじめは右をすこし意識する。
上から下へ縦線を書いたあと、左から横線を書くならば、横線の書きはじめは下をすこし意識する。

このように、ペンを運ぶ順番を考えて、線のあたまを書くときに、前の線の書き終わりの方向を意識することにより、線と線のつながりを感じさせることになる。
そうすることで、線同士がバラバラにならず、ひとつの字としてまとまってくるのだ。

5. 間隔を等しくすると、全体のバランスが整う

間隔を等しくする

最後に、もうひとつ。
上記のポイントに気をつけて、まっすぐな線を書き、「止め、跳ね、払い」は完璧になったが、どうもまとまらないという場合。一本一本の線がつくる間隔が揃っていないのではないだろうか。字のバランスをつくり出しているのは、線と線の間隔。その距離が同じになるように調節すれば、全体的にまとまった美しい字になる。

例えば、「田」「中」などの字は、縦線がちょうど字の中央を通るように書く。右に寄りすぎても、左に寄りすぎてもいけない。また、線と線の間隔が揃っていても、広すぎると間の抜けた字になってしまったり、狭すぎると窮屈な字になってしまう。ちょうどよい広さの間隔を取り、線を左右に寄せることなく、しっかりと真ん中に書けば整った字になる。

今までの字と練習した後の字

左は冒頭で紹介した字。右は「美文字5つのツボ」を意識した後に、もう一度書いてもらった字だ。

違いは一目瞭然!

漢字を構成するパーツの間隔がちょうどよくなり、まとまった字になっている。
横線を右上がりにしたことでスタイリッシュな字になり、跳ねや払いにも勢いが出た。

少し意識するだけで、あなたも美文字が書けるようになる

いちばん大切なのは、気負わずにトライしてみることだ。字が下手なことを気にして人前で書くことをためらっていては、ますます書けなくなってしまう。

ここに紹介したツボは、すぐに実践できるものばかり。5つのツボに少し気をつかって書くだけで、あなたの文字は格段とキレイになるはず。

そうやって上手く書けるコツをつかんでしまえば、字を書くことはあなたのなかで楽しみへと変化する。 何事も楽しくなれば、こっちのものだ。興味が湧いてくると、あなたの文字はさらに上達していくだろう。

時間管理術のキモは、不要な情報を切り落とすこと

時間管理術のキモは、不要な情報を切り落とすこと

自分にしっくりきて、絶大な効果のある時間管理術がないものか。
ある時期になると、決まってムック本や雑誌で特集が組まれる「できる人の時間管理術」。

できる人が実践しながら熟成されてきたハウツーや、なるほどと思えるテクニックが興味深く載っている。

しかし目を通しているときは、「ふむふむ」と頷くのだが、どうもしっくり来ない。自分で実践しようとすると、なかなかできないものなのだ。

  • 飽きっぽいから?
  • あの人とは違うから?

違う。ある時、筆者は気付いた。
時間が足りないと感じてしまうのは、自分がやりたいこと、目標が明確になっていないから、押し寄せてくる物事や事象、情報に対して、毅然と立ち向かえていなかっただけのことなのだと。

「時間が足りない」30代以下

「時間が足りない」30代以下

時間管理術について興味深いアンケート結果がある。

日立ソリューションズが行ったもので、「(タスクを)時間内に終われていますか?」という問いに対し、55%の人が「いいえ」と答えている。さらに、「(時間管理に関して)何らかの管理をやっていますか?」という問いかけには、58%が「いいえ」と答えたのだ。

過半数の人たちが時間内にタスクを終えることができず、しかもなんら対策を打っていない。

「そんなことじゃ、タスクの達成なんて無理だろう」

批判的な上司の声が聞こえてきそうだ。さらに面白いアンケートを見つけた。
niftyは2015年1月に「目標を達成できなかった理由」を尋ねているが、「時間が足りなかったから」が6位にランキングされている。60代は10%しかそう答えていないのに、30代以下は27%と3倍近くが、時間のなさを目標を達成できなかった理由に挙げているのだ。

60代以上の人は人生経験が豊富で、時間管理術にも長けているのだろうか。

しかし考えてみて欲しい。
体力的にも30代以下とは比較にならないほどだし、ある程度ステータスもある。若い人の方が、目標に近づきたいと願う気持ちは強いはずなのに。
60代が時間内に目標を達成してしまう理由はどこにあるのだろう。

30代の多くが理由にした「時間が足りないから」は、目標を達成できない理由にはならないのではないか、とも感じてしまう。

これから、「時間のムダ」を排除するテクニックをいくつか紹介し、あなたに目標達成に近づいていただこうと考えている。

不要な情報を捨てる勇気を持とう

不要な情報を捨てる勇気を持とう

あなたは不要な情報に、限りある貴重な時間を奪われていないか。
たとえば、SNSで流れてくる情報。あなたはクセのように、スマホの画面を1日に何百回もスワイプしながらチェックしている。

SNSを全否定するつもりはない。
流れてくる情報のなかには、心を揺さぶるような事実もあるし、古い友人との再会や出会いまである。思わず身を乗り出してしまうほど有益なノウハウも見つけられる。
ただ、おそらく押し寄せてくる情報の95%は、あなたが「目標を完遂する」ということに照らし合わせれば不要な情報だ。

つまらない情報のなかに身をおくことほど、ムダなことはない。無為な時間を過ごしてしまう原因は、常にあなたにぴったりと寄り添っている。

夢見る目標に到達するために、流れてくる情報を制限する力をつけるべきだ。すべてに反応しない勇気を持とう。

オンタイムでテレビを観ない

オンタイムでテレビを観ない

テレビも貴重な時間を奪う原因のひとつだが、昭和生まれのテレビっ子である筆者は、視聴時間を削ることができない。
ただ貴重な時間も大切にしたい。そしていま実践しているのがこの方法だ。

テレビをオンタイムで観ない。

この方法でストレス発散のために国内外のドラマを週10本、経済系のプログラムを5本以上チェックしている。WOWOWで映画まで取り込む。
方法はかんたんだ。録画+倍速+CM飛ばしでチェックすればいい。

1時間枠のドラマは倍速+CM飛ばしで観れば、おおよそ22分ほどで完了だ。その日に1時間余裕があれば、3本もこなせる。
最初は台詞が聞き取りづらかったが、普通に再生すると遅く感じてしまうほどになっている。

スピード読了+記憶に残る「ピックアップ読書法」

スピード読了+記憶に残る「ピックアップ読書法」

時間管理術をしっかりこなすうえで、読書は時間食い虫だ。
本は、必要だから購入したもの。特にビジネス書はこの傾向が強い。しかし、すべてのページが今のあなたに必要なわけではない。吸収すべき箇所だけ読めばいいのだ。

もったいない?
猛烈に反論しよう。不要なページに目を通すあなたの時間のほうがもったいない。

まず読むのは、帯、著者の略歴、序章、あとがき。
あたりまえだが、この部分だけ読めば、その本が主張したいことがおおよそ把握できる。

しっかりチェックすべきは目次で、スピード読了のベース基地になる場所だ。
気になる見出しにはすべて、ラインを引いておく。

あなたが読むべきは、目次でラインを引いた見出しのページのみ。

おそらく1冊の本で、今のあなたに必要なページは50ページほど。これなら読み返したとしても、30分ほどで読了できる。
そこには、たくさんの宝の山が眠っているはずだから、マーカーでどんどんラインを引いていく。思いついたことも書き込んでおこう。折り目がつかないほど美しく読了するなどあり得ない。汚してこそ、本は元を取れるものだと肝に銘じておくべきだ。

「ピックアップ読書法」は、目次と本文を行ったりきたりするので、とても忙しい。純文学を楽しむようなことにはならない。
ただこの忙しさは、逆に集中力を生んでくれるから、短時間で読了に結びつくし、「だらだら読書」よりずっと内容が頭に残っている。

ほんとうに大切なのは、やり抜く強い意志を持つこと

ほんとうに大切なのは、やり抜く強い意志を持つこと

目標を完遂できない1番の原因は、これだ。

「強い意志を持てない」こと。

これはもしかすると、あなたが目指していた場所が、それほどたどり着きたかったところではなかったことの裏返しかもしれない。

ほんとうにやり抜きたいことであれば、常に頭の片隅にちらついているはずだし、万難を排してでも取り組むはずだから。
万難とは、不要な情報であり、あなた以外の誰かでもできる仕事を「こなす」ことであり、字を追うだけの読書をすることだ。

人生には回り道も必要だし、娯楽は人間だけが享受する愉しみだ。その時間まで削ってはつまらない。
ただ、持てる時間を上手く使うことを覚えれば、きっとあなたは目標をスケジュール通りに完遂できる時間管理術の達人になれるはず。

紹介したテクニックやあなたなりの方法を編み出せば、時間がないからダメだったなどと言い訳しない自分を創造できるはず。そして、どうしてもたどり着きたいと願う目標を持つことが、いちばんの近道だ。

サイト運営で迷ってはいけない、2つの大切なこと

サイト運営で迷ってはいけない、3つの大切なこと

この記事を読んでいるあなたは、きまじめな日本人だ。
きまじめな人ほど、しっかりプランニングしてから行動すべきと考える。少し前に読んだビジネス書にも、「プランニングはしっかりと行うべし」と書いてあった。

しかしサイト運営に関して言えば、そんなことをしていたら逆にリスクを背負うことになりかねない。ビジネスを失ってしまうかもしれない。

なぜならネットの常識は日々変化しているわけで、動かない期間があるがゆえに、その変化の兆しにさえ気付けなくなる可能性があるからだ。サイトを運営するうえで大切なポイントは、動き続け、修正し続けることなのだ。

サイト運営を慎重に進めるための社内調整も、問題あり

「もっとブランドを強化したい」

あるクライアントから相談を受けた。
そのブランドは市場からある程度認知されている。しかし競合が多い業界であり、ブランドを差別化するのは容易ではない。

高級時計

法規制のもと、品質に大きな差がある訳ではないため、業界ではブランディングを強化する、いわゆる「イメージ戦略」花盛りなのだ。
実際の当社クライアントの業界とは少し異なるのだが、たとえば「高級時計」の業界を思い浮かべて欲しい。オメガ、ブライトリング、ロレックス、IWC・・・・。華々しい存在感のブランドがひしめき合っているなか、百万円以上する商品を買ってもらうためには、顧客をイメージで魅了してしまう必要がある。

多くの競合企業が存在する業界であればあるほど、「動きながら考える」方法はビジネスにおいて重要な考え方であるはずなのに、クライアントは巨大企業の関連会社ということもあり、体質的に「じっくり考えてから行動する」タイプ。ブランディングを行うために、まずそのコンセプトワークを見直しつつ、方針を定める。そのための社内調整に相当な時間がかかってしまうことは明白だった。

もちろん、クライアントの意向を無視することはできない。
しかし、本当にクライアントを想うのであれば、それよりも大切なのは競合他社の動向である。

可能なアクションからスタートし、より良いサイト運営に貢献

より良いサイト運営

「まずは競合ブランドを調べてみましょう」

私たちが考えていた結論は、競合他社に広げられた差を早く埋めること。ただ、競合サイトを調査していくうちに分かったのは、コンテンツの充実ぶりだ。
高い品質やデザイン性といった基本的な「強み」は言うまでもなく、安心安全、顧客視点、エコロジーなどなど・・・。当社クライアントのサイト運営では、追いつくのに相当なスピードで進めないとますます差は開いてしまいそうな勢いだった。

結果、競合サイトとコンテンツのマトリックスを作成し、歴然とした差をありのまま報告することで、サイト運営に対する危機感を共有することとなる。重苦しいミーティングの雰囲気を打ち破ったのは、やはり「とにかく動こう」という言葉だった。

大上段に振り構えた刀をそのまま鞘に収めることは難しいが、長期化が予想される社内調整を待たずに行動できる部分からコンテンツを追加更新していくことで了解を得、メンバーの意思統一を図ったのである。

サイト運営のキモは、スピードとPDCA

サイト運営のスピードを上げ、競合他社に追いつくために必要なポイントがある。

サイト運営のキモは、スピードとPDCA

質の高いコンテンツを多く追加する

修正することでさらに質を上げ、顧客の満足につなげる

競合他社に遅れをとっている企業は、とにかく必死で走らなければならない。しかし、ただやみくもに走ってもムダが多くなってしまう。これを避けるためには、オウンドメディアである自社サイトで質の高いコンテンツを増やし、ターゲット顧客に有益な情報を提供することだ。

Googleは、検索アルゴリズム「ハミングバード」の導入にあたり、こう宣言した。

検索者の高いニーズに応えられる質の高いコンテンツを持つサイトを優遇する

実はGoogleが生まれたときから、彼らが重視していたのは、コンテンツの質と量だ。2012年の「ハミングバード」導入時に改めてそのポリシーを世界に向けて宣言しただけなのだ。だから現在弱者であるサイトを運営する企業は、このことを肝に銘じながらコンテンツの質と更新スピードをアップさせる必要があるのだ。

修正することでさらに質を上げ、顧客の満足につなげる

質の高いコンテンツを多く追加する

サイトの運営で忘れてはいけないことは、修正し続けることだ。

きまじめな日本人は、初回のリリースに全精力を注ぎ込む。訪問者からの反応は気になるので、少しチェックはするが、その後は「作りっぱ」の状態に陥ってしまう。つまり、初回リリースで疲れ果ててしまうのだ。

これは、サイトを作ることが目的となってしまっていて、ビジネスを営むことの本質を忘れていることに他ならない。
サイトの運営は、ビジネスを営むことと似ている。ビジネスは、アイデアを形にしても、顧客のリクエストに応えながら形を変えなければ、生き残っていけない。

できる営業職のプレゼン資料やトークは、絶えず見直されている。
彼らは顧客の食いつきが良かったポイントを見逃さず、命綱のツールに修正を加えていて、だからこそ優秀な成績を上げられるのである。

サイトの運営においても、コンテンツを見直すためのポイントにあらかじめアタリを付けておき、PDCAサイクルを回すことを考えておくことだ。
直帰率、滞在時間、セッション数、検索キーワード・・・、アクセス解析ツールなどを駆使しながら修正すべきポイントを見つけ、改める。これを数回繰り返せば、おおよそあなたの狙った目標に到達してくるはずだ。

WEBサイトの運営で訪問者に分かりやすく全体設計を行うべしという課題がある。この課題について、解決方法を提示したコラムを執筆しているので、こちらも参考にしてほしい。

情報分類にはマジメに取り組むな、のココロ

サイトの運営においては、セオリー通りが正しいとは限らない

セオリー通りが正しいとは限らない

大上段に構えて「こうあらねばならぬ」と筋を通すことが、いつも正しいとは限らない。
誤解を招くことをおそれずに言おう。考える前に、とにかく走り出せと。

WEBサイトという「更新」が可能な、いや容易に行えるメディアを自社で運営している限り、あなた自身の「変容」が成功への近道なのだ。
サイト運営を、リリースしたら修正が簡単に効かない印刷物のように考えていては、いつまでも低空飛行を続けるしかない。

アメリカの有名な、靴のネット通販会社「ザッポス」をご存じだろうか。
創業者のニック・スウィンマンがザッポスを始めたきっかけは、「ネットで靴が売れるかどうか確かめたかった」からだった。

靴販売に関して素人だった彼が行ったのは、
ネットショップを準備し、近くの靴屋で撮った写真を並べること。
売れたら大急ぎで店で商品を買いに走り、送るということを繰り返していた。

結果、ビジネスになりそうだと判断したので、ベンチャーキャピタルを営んでいた現CEOのトニー・シェイに相談を持ちかけたらしい。紆余曲折はあったものの、その後の彼らのビジネスの大成功は言うまでもない。

「走り出してから考える」は、ビジネスを成功に導くための近道なのだ。

ブライダル音響に学ぶ、6つの演出テクニック

ブライダル音響に学ぶ、6つの演出テクニック

WEB制作会社においてはもちろん、クライアント側でも動画を扱う機会が増えている。動画制作で決して忘れてはいけないのが音響効果、そうBGMだ。

この記事では、プロの映像クリエーターではない企業のWEB担当者が動画をプロデュースし、撮影から編集までを一貫して行う際に、観る人を魅了してしまうプロ並みの演出ができるようになるヒミツをブライダルの音響効果に求める。

披露宴のシーン別に音響効果を解き明かしていくことで、音響演出のコツが理解できるだろう。

今やプロ並みの画質で撮影編集ができる機材やソフトも容易に手に入れられるが、ブライダルの元音響エンジニアの筆者としては、もう少し考慮して欲しいのが動画のBGMなのだ。

音響効果の使い方ひとつで、あなたのストーリー、制作意図は目を見張るほど際だち、商品イメージはもっと記憶に残るものにできる。

ブライダルは、ある意味で人の心を揺さぶる究極の演出が仕込まれる場だ。この音響演出のテクニックを応用すれば、あなたが創造する動画がネット上で話題になることは間違いない。

1.BGMで主役のイメージが書き換えられる(シーン:新郎新婦入場)

BGMで主役のイメージが書き換えられる

披露宴の始まり。いよいよ主役が登場するシーン。会場は暗転し、威風堂々とした大きなドアに出席者が注目する。

そして司会者が声高らかにブライダルセレモニーのオープニングを宣言すると、勢いよくドアは開かれ、スポットライトが新郎新婦を輝かしく照らし出す。BGMは大きめに流れ、音響効果が日常とは違う特別なイベント感を演出する。この時、BGMはどんな効果をもたらしているのだろう。

あなたは、披露宴で友人のことを「コイツ、こんないい奴だっけ?」と感じたことはないだろうか。

ふだん無愛想な新郎でも、ディズニーの名曲とともに登場するだけで強くやさしく愛に溢れた男に思えてくる。これは、新郎に対するこれまでのイメージを、ファンシーで明るい音楽が瞬間的に書き換えてしまうからだ。

つまり、新郎がまるでディズニー映画の王子様のように見えてしまうのだ。これまであなたのなかに築きあげられた新郎に対する印象は、音響効果だけで大きく変換されてしまったことになる。

BGM選曲で考慮すべきは、主役を出席者にどう思わせたいかだ。

格好良さや若さを演出したければ、吉田兄弟の三味線サウンド、真面目さや誠実さなら、アメイジング・グレース。ただし、ギャップが大きすぎると逆に既存のイメージを強調させてしまうこともあるので、注意が必要だ。

2.最も出席者の注意を引く音響効果は、意外にも「無音」(シーン:祝辞・乾杯の挨拶)

最も出席者の注意を引く音響効果は、意外にも「無音」

「あのドレス、めっちゃかわいくない?」
「新郎、超イケメン!うらやましー!」

などと女子たちが話している間に、目の前のグラスにシャンパンが注がれる。

そして控えめに流れていたBGMは、スっとフェードアウト。久しぶりに会った同級生たちとケラケラと絶好調に笑い転げていた女子たちも静かになり、一瞬にして会場全体が次の進行を意識する・・・。

これも音響効果のなせるワザ。「無音」によって注意を引くテクニックだ。

人は、周囲から音がなくなると、その状況を把握しようと周囲をチェックする。

おしゃべりな女子たちさえ、自分の声が目立つことに気付き、話をやめて集中するものを探し始めるのだ。学校の授業中に先生が突然黙りこみ、生徒全員が静まるまで沈黙するのも同じテクニックだ。

賑やかさや一定の音に慣れたあとの突然の無音は、最も不自然で落ち着かない状態であり、そのタイミングで司会者に名前を呼ばれた新郎の上司に、会場が否応なく注目してしまう。

主賓のスピーチが始まると、出席者はしばらく注意を向けている。

しかし「無音」の演出で作りだした注意は30秒ほど持てば良い方だ。ここからは主賓の腕次第。トータル3分のスピーチなら、3回は笑いをとってほしい。

主賓のスピーチ終了後に「カンパイ!」のとともに楽しいBGMで会場を賑やかにする音響効果を出せば、披露宴の歓談タイムはぐっと盛り上がる。

「無音」演出から元気に立ち上がるBGMは、会場に解放感を提供するのだ。

3.聞こえているが、意識されない音響効果がベスト(シーン:歓談・余興)

聞こえているが、意識されない音響効果がベスト

披露宴会場がガヤガヤと盛り上がっている間、BGMはほとんど意識されない。しかし、わずかに集中力が途切れたり、肩の力を抜いたりした瞬間、突然BGMは耳に入ってくる。

こういったときに出席者を必要以上に落ち着かせないための音響効果が、軽めの音量で流すBGMだ。

聴こえなくても意識させ過ぎても、出席者を疲れさせてしまう。ごく自然な存在感で新郎新婦や会場から意識をそらさないブライダル演出ができればベストだ。

WEB動画に置き換えれば、音響効果が耳触りな動画など5秒と観ていられない。しかし逆に、一定の音量で淡々と流れているだけのBGMだと退屈さを感じてしまう。

BGMの音量は、ストーリーに集中しやすいように都度調整されるべきだ。

映像やストーリーにとってバランス感のある演出を心がけよう。ユーザー目線に立ち返って動画を観ることによって、音響効果をどのようにすべきか、予測がつけられるようになる。

4.心地良い「余韻」でシーンに引き込む(シーン:キャンドルサービス)

心地良い「余韻」でシーンに引き込む

明かりを落とした会場で、新郎新婦が各テーブルの中心に置かれたキャンドルに火を点けていく。とても幻想的で美しい光景だ。

キャンドルサービスでの音響効果のポイントは、雰囲気という「波」を掴むこと、そして「余韻」である。

その場で起こる波に逆らわず、点火されたキャンドルの火が燃え上がるのに合わせて音量をゆっくりあげて拍手を誘う。

拍手が収まるにつれ音量を元に戻していくのだが、拍手より2秒ほど長く音を残すことで、段階的にふわふわと落ち着いていく余韻を演出できる。

うまく決まれば出席者をぐっと惹き込め、会場の一体感がさらに増すのだ。

動画でも、シーンの切り替えでサッとBGMを替えるのと、フェードアウトしながら替えるのとでは全く違った効果が生まれる。

フェードアウトなら音量を抑えていく時間を伸ばしたり、次の音までの無音を長めに入れたりすると、さらなる惹き込み効果を狙える。癒しのイメージを演出するときにも使えるテクニックだ。

5.期待感には、何が何でも「サビ」で応えるのがブライダル(シーン:ケーキ入刀)

期待感には、何が何でも「サビ」で応えるのがブライダル

ボリュームを抑えて少しずつ期待感を煽ったあと、「初めてのおふたりの共同作業。

ウェディングケーキにご入刀です!!」と、司会者は高らかに叫ぶ。

にこやかな新郎新婦がナイフをおろす瞬間に、大きめのボリュームで曲のサビが流れる。鉄板のブライダル音響演出、最大の見せ場のひとつだ。

出席者の「待ってました!」に応えるには、奇をてらってはいけない。

期待通りの展開をみせることで、出席者と会場の演出の間に信頼関係が生まれるからだ。王道ともいえる演出で信頼関係を築くことができれば、安心して次からのシーンを存分に楽しむことができるようになる。

さらに、突然のキスコール。

新郎新婦がキスした瞬間には、ホイットニー・ヒューストンの名曲「I will always love you」をあてがおう。会場いっぱいに「エンダ~~~~」とホイットニーが歌い上げるサビから流せばブライダルイベント前半のヤマ場はいただきだ。

出席者からの突然のリクエストに、音響エンジニアたちは顔面蒼白になりながらも、ホイットニーを探しまくっているのである。

6.ブライダル音響のキモ。「音量」の演出で感動をさらに膨らませる(シーン:手紙・花束贈呈)

ブライダル音響のキモ。「音量」の演出で感動をさらに膨らませる

涙なしには聞けない感動的な新婦からご両親への手紙披露のあと、両家のご両親に花束を贈呈すれば、披露宴はクライマックスを迎える。

こういう静かなシーンでは繊細な音響効果が求められる。ブライダルの音響効果で最も重要な要素は、ここでもやはり音量だ。

手紙を読むシーンなので、歌詞のないピアノやオルゴールの選曲が定番だ。

手紙を読んでいるときに大きな音は必要ないから、かすかに聴こえるくらいの音量で流せば良いのだが、花嫁が感激に声を詰まらせ、無音になる瞬間があると、会場全体が急に冷静になってしまうリスクがある。意識させない程度の音量は必要だ。

そして、つまりながら手紙を読み終えるあたりで音量を上げて拍手を誘い、少しずつ会場のボルテージを上げていく。

花束を渡すべく新婦が両親に近づいていくごとに、徐々にボリュームを上げていく。あざとらしさが出ないよう、出席者に気付かれないように繊細にやることがポイントだ。

「おっ、BGMの音量上げたな」

と周囲に意識させてしまっては、すべてが台無しになる。

新郎新婦、両家のご両親、親類縁者一同、友人知人すべてが気づかないうちに音量が上がり、会場全体の感動を膨らませるサポートをする。これがブライダル音響による究極の演出だ。

主役の新婦の出番が終われば、再び「無音」で空気を切り替える。

新郎や父上の挨拶は、わざわざ若い二人のために集まっていただいた出席者に深いお礼を伝える場なので、それがしっかりと伝わるように一切の音を排除するのだ。

ブライダル音響に学ぶ、6つの演出テクニック

まとめ:ブライダルの音響効果は、記憶に残ってはいけない

ブライダルの音響効果は、記憶に残ってはいけない

ブライダルの音響は、「バックグラウンドミュージック」なのだから、主役になってはいけない。引き立てるべき新郎新婦と、伝えたいストーリーを支え、雰囲気を盛り上げることが使命だ。

結婚披露宴の思い出が「あのときのBGM演出」などとなるのは二流。「感動的な披露宴だった」と思い出させるのがブライダル音響の一流選手だ。

WEB動画においても、これは同じではないだろうか。

ついつい派手な音響効果を使いたくなってしまうが、最も伝えるべきストーリーから意識を逸らせてしまうような演出をしないように気をつけよう。音響効果は気付かれないところで、映像の感動を10倍にも20倍にもできる超一流の脇役なのだ。

この記事で紹介した音響効果に関するテクニックが、あなたの制作した動画の名脇役になれば幸いだ。

質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法

質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法

コーポレートサイトに企業の強みや特長を紹介するコンテンツを作ることが多くなり、WEB担当ではない部門の方にインタビューをする機会がある。大切な話を聞けるチャンスはほとんどの場合が1回きりだから、その貴重な時間をいかに有効に使うことができるかは全てあなたの質問力にかかっている。

初対面の相手から気持ちよく核心を引き出すには、少しだけ工夫が必要だ。しかしそれができていなければ、インタビューは「何となく」の結果になり、お互いの貴重な時間は無駄になり、あなたへの信頼は崩れ去ってしまう。

この記事では、インタビュー経験が豊富でなくても、相手の懐に飛び込み、話の核心にぐいぐい迫る効果的な質問の仕方をご紹介する。

[ 1. 事前の準備 ]

1-1. 質問したいポイント3つをまとめる

質問したいポイント3つをまとめる

何の準備もなくインタビューに臨んでもぼんやりとした会話に終わってしまうだけ。予め自分が何を聞きたいのか、ポイント3つにまとめておこう。そのためにインタビューする相手の周辺情報を調べておくことも必須だ。

1-2. 質問から始まる、次の展開を構成しておく

3つの質問が決まったら、それを聞いた後の話の展開も考えておく。

「無料キャンペーンを始めたきっかけは?」
「誰もやっていなかったからだよ」
「ははー、なるほど。すごいですね。ユーザーは喜んだでしょう」
「そうだね」

これでは会話が発展しないし、質問される側も盛り上がらない。

「いきなり無料では、社内の反対もあったんではないですか?」
「でも私には、ある核心があったんです」
「え、どんな核心なんです?」
「それは・・・」

社内の反対をどう説得したのか?マーケットで、それはなぜブランド認知のきっかけに作用したのか?など、次の展開を考えたうえでの質問を繰り出そう。

1-3. 会話が向かうべき結論を定めておく

そのような準備がなぜ必要なのか?それは最終的にまとめたいインタビュー記事の結論に向かわせるためにある。

[ 2. 質問の場面で ]

2-1. 最初の15分が勝負だ

最初の15分が勝負だ

筆者が尊敬する大学の経営学の教授によると、初対面で10~15分話せば相手のレベルが分かるという。

個人差はあるものの、誰でも最初の数分間で「こいつとは気が合いそうだ」とか「なかなか話が分かる人だ」と判断している。

最初の切り出し方で相手の興味を惹かせることができれば、会話はスムーズに発展する。

「実は私、先生の本の大ファンなのです」とか
「御社の商品のまったく新しい使い方を考えたんですけど・・・」などなど。

何も小難しいことを言う必要はない。素直に心を開いて一歩踏み出せば道は拓けるものだ。

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質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法、後半は

「2-2. 少し寄り道しながら掘り下げていく」へ

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社長の写真だけで会社のイメージをアップさせる、3つのポイント

社長の写真だけで会社のイメージをアップさせる、3つのポイント

よくできたWEBサイトだなと感心しながら、トップメッセージの写真を見たとたん、会社の行く末を案じてしまうような経験がないだろうか。おそらくWEBサイトをリニューアルした際に、体裁良く撮られたのは前社長。人相悪く写っている現社長の写真を撮ったのは、おそらく総務部の担当者だ。

社長と一定時間対峙しなければいけない状況は、一介の総務部社員にとって耐え難いものだ。緊張感が彼に覆い被さり、できるだけ早くこの場を立ち去ろうとする。社長室に入ってから撮影を終えて出てくるまでの時間、わずか3分。それでいい写真が撮れるわけがない。できあがった写真を見て、社長は一瞬「ん?」と感じてはいるが、技術肌の社長が自分のポートレイトに注文を付けるのははばかられるし、他にやるべきことが山積しているので、「まぁいい」となってしまう。

結果、多くの人が会社の将来を案じてしまう状況になるのである。

この記事では、このようなマイナス要因を排除し、あなたの会社を率いるリーダーの写真をプロ並みに撮影するためのテクニックを解説するものだ。これから紹介するコツを実践するだけで、社長のイメージアップとともにあなたの会社は将来も安泰だと感じさせることができるだろう。

社長の写真を撮影する前に、どう売るかの戦略を立てよう(事前準備)

社長の写真を撮影する前に、どう売るかの戦略を立てよう(事前準備)

社長は、世間からどう見られているだろうか?二代目なら、「息子さんはオヤジさんが築いたものをきちんと引き継ぎ、舵取りできるのか」だし、店頭での笑顔が勝負のサービス業なのに、社長が強面なら「柔らかな優しそうな印象」が求められる。社長の写真は、会社のすべてを背負っているのである。
社長の印象をどのように世間に売り込むべきか、撮影の前に社長と打ち合わせをしておくこと。社長を説得し、責任を自覚してもらおう。その目的を達成するために社長と総務部は全力を上げて取り組むべきだ。

撮影のテクニック

撮影のテクニック

カメラの技術については、カメラマンをはじめとする専門家に委ねるとして、この記事ではそれ以外のテクニックを紹介したい。筆者が伝えたいのは、「技術は優れているけれど、センスの悪いカメラマンと、技術は平凡だけどセンスのいいアマチュア」のどちらを選ぶかと聞かれて、前者を選ぶ人はいないということだ。もちろん、すべてを備えたカメラマンが一番だが、社内で社長の撮影を済まそうとしているわけだから、そんな高給取りのカメラマンなど雇える予算はない。
しかし3つのポイントを押さえるだけで、あなたはセンス良く社長の写真を撮影でき、予算の問題も会社のイメージアップという命題もクリアすることができるのだ。

1.どこから撮っても絵にならない人はいない

映画俳優やアイドルのような「花」はなくても、人はそれぞれ素晴らしい個性を持っている。その素晴らしい個性を上手く引き出すことができれば、「いい写真」になる。総務部が片手間に撮った写真は、社長の個性を引き出せていないだけなのだ。

1-1.個性を引き出すための一つめのポイントは、「瞬間」

個性を引き出すための一つめのポイントは、「瞬間」

ふだん強面の社長でも、笑ったとたんに子供のような表情になる人がいる。いつも笑ってばかりなのに、社員の意見に耳を傾けているときは鋭い目をする人もいる。あなたが、事前に社長と打ち合わせた方針と照らし合わせて、社長のどんな瞬間がそのテーマと合っているかを決めておく。社長と近い位置にある総務部だから、彼が見せる「瞬間」は十分に知っているはずだ。撮影の間、社長がその表情を見せる瞬間を引き出せそうな話をしながら、ファインダーをのぞき続ける。

1-2.個性を引き出す二つめのポイントは、「角度」

左右対称の顔を持つ人は、100%いない。社長の顔をじっと見つめ、左右どちらから撮影した方が良く見えるかをチェックしよう。左から見た方が良さそうなら、あなたはその位置にずっと陣取っておく。同じ方向ばかりだと飽きてしまうからと、位置を変えるなどもってのほかだ。

1-3.個性を引き出す三つめのポイントは、「背景」

社長をフィーチャーするのが撮影の目的なのだから、背景はボカしておく。一眼レフカメラなら、「F値」を最小限に設定しておく。コンパクトカメラなら、「ポートレイトモード」に設定しよう。ここで気を付けたいのは、背景と社長の距離だ。テスト撮影し、背景が十分にボケるだけの距離をとってもらおう。

2.自然な表情を引き出す

自然な表情を引き出す

社長の写真を撮影するとき、「はい、チーズ」はNGだ。撮影され馴れていない人は、百戦錬磨の社長といえども緊張してしまい、表情がこわばってしまうからだ。撮影は最低2人以上で行うのが原則だ。一人はカメラマンのあなた。もう一人は、社長とたわいのない会話を楽しむ役割。総務部の社員が撮影するとはいえ、最初は緊張感が漂うものの、社員との会話を続けていると社長の「素」が出てくる瞬間がある。この瞬間=自然な表情をあなたは鷹が獲物を狙うかのように待ち続けるわけだ。

3.シチュエーションを変える

どうも閉ざされた社長室という異質な空間では、社長の良さが引き出せないことがある。こういった時には、思い切って社長室を飛びだそう。屋上でもいい。社員たちがひしめくオフィスでもいい。明るいオフィスを背景に、腕を組んだ社長を少し上からのアングルでとらえれば、少し格好いい社長像のできあがりだ。そのほか、あなたのアイデアで社長をどこにでも立たせることができる。ただし、あまり失礼なことはしないように注意しよう。

まとめ

シチュエーションを変える

素人写真だからと諦めてはいけない。うちの社長はフォトジェニックじゃないからとやる気を出さないのは、失礼だ。世間は、社長を通じて、あなたの会社を勝手に評価しているのだ。事実と違っていても、噂が立つだけでそう思われてしまうことがあるのが世の常だ。社長の写真を撮るあなたも、社長もそのことを自覚して、世間に「しっかりした会社だな」と感じさせるポートレイトに仕上げておこう。

撮影について、もう少し詳しく
WEB制作実績

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。
平田 弘幸
株式会社フレイバーズ代表取締役。セールスライティング担当。好きな言葉は、「一生懸命が得意」

文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと

文章校正のコツ

WEBサイト制作のなかで、重要なプロセスである文章校正。日々の作業でありながら、思わぬ場面でチェックミスが発生してしまいがっくりと肩を落とした経験がある方も多いはず。
今回は私たちが実践している、たった6つのコツをおさえるだけで、文章校正の精度を限りなく100%に近づけるポイントをご紹介しよう。

それでは、作業を進めるための準備(心構えに近い)に関するポイントからミスをなくす実践的な文章校正のコツをていねいに挙げていこう。

[準備段階のポイント]

1.モニターでなく、プリントアウトで必ずチェック。

文章校正の精度を上げるためには、これ外してはいけないほどの鉄則。モニターでの校正は、視認率が約25%下がるため、必ずプリントアウトしたものを用意すること。
同時に、モノクロでプリントアウトすることで、文字の色や背景色とのコントラストなどから視認性も確認することができる。モノクロで見てコントラストが低いと感じたら、視覚障害者や高齢者にとっては読みにくいデザインといえる。

2.チェックのベースとなる原稿を再確認。

当たり前のようで意外に多いミスが、照らし合わせる元原稿が最終原稿でないということ。制作段階で何度も文章チェックが入り、書き直される途中で、どの原稿を頼りにすればよいのかが分からなくなることがある。念には念を入れて、自分の手もとにある原稿が最終版であることを確認し、確信をもって作業に取りかかれる準備をしよう。

[文章校正6つのコツ]

1.チェック項目を切り分ける

プリントアウトでチェック

一回の文章校正だけですべてを完璧にしようとすると、どうしても注意散漫になってチェックもれが生じてしまう。校正のクオリティを上げるコツは、同じ要素だけを何回かに分けてチェックしていくことだ。
たとえば、最初は数字だけをチェックして、次はカタカナ言葉だけ見ていく、といった具合。
また、文章内容についての校正は別手順と考えること。文章を意味として捉えてしまうと、どうしても文字表記の校正はおろそかになる。内容チェックとは切り離して、文字を記号と捉えて校正するべきだ。

2.音読しながら校正する

脳というのは、同時に複数のことを行うと活性化されるらしい。文章校正の際にも「読む」という行為だけでなく、複数のチャンネルを駆使することで精度はさらに向上する。
「声に出して」読みながら「読む」。さらに注意が必要な箇所であれば、手で文字を「書く」マネをしながらチェックする。これであなたの文章校正クオリティは数段パワーアップする。

3.自分がミスしやすい傾向と対策を知る

過去に自分が見落とした部分を思い出してみよう。テストと同じように、誰にでも苦手な傾向があるものだ。自分がミスしやすいポイント、自分の文章ならキーボードの打ち間違い癖を書き出してみる。
そして、そのポイントに来たら入念にチェックすること。たとえば、「3」と「8」、「制作」と「製作」など。そういった傾向を書き出すことで、失敗しやすいポイントも見えてくるだろう。

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文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと、後半は

「4.違う目、違うタイミングでダブルチェック」へ

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ネットショップ運営に必要な3つの視点

「もう今月は買うつもりなかったのに、思わず買っちゃった!」

ネットショップの運営で成功する!

そんな経験をしたネットショップには、見れば見るほど「売れるノウハウ」が詰まっていることが多い。星の数ほどある通販サイトのなかで確実に売れているショップには、それだけの工夫と努力が積み重ねられている。
筆者がハマってしまったオンラインショップも含めて、運営の参考となるいくつかのテクニックをご紹介しよう。

ショップ運営に必要な視点(1)

その商品を購入すると、どんなベネフィットがあるのか?

ネットショップで爆買い!

ネットショップに商品とスペックを並べるだけで、物が売れると思っていないだろうか?顧客は、自分が抱える悩みや辛さが解消してくれるか、とても幸せな気分になれそうだと感じなければ、カートボタンなど押してくれないのだ。

たとえば、あなたがタオル専門オンラインショップの運営者だとしよう。
「オーガニックコットン100%、肌触りバツグンのバスタオル」。これでは単に商品のスペックを紹介しているに過ぎない。
それに比べて、

「オーガニックコットン100%のバスタオルだから、あなたの赤ちゃんがこのバスタオルにぷにゅぷにゅほっぺをくっつけたとたん、すっと表情が明るくなるのが分かるでしょう」

と紹介されていると、お母さんはその表情を見たいと思ってしまうだろう。
これが顧客にとってのベネフィット。

ポイントは、できるだけ具体的にターゲットを決めること。そうすれば、イメージがわきやすい。そして、人生がどれだけ素晴らしくなるかを鮮明に描いてもらえるコピーで商品を紹介しよう。

事例:その1 「ほぼ日ストア」

ネットショップ事例:ほぼ日

ご存知、糸井重里さんが運営している「ほぼ日ストア」のほぼ日手帳は、このネットショップの中で最もコンバージョンレイトが高い商品のはず。
筆者も2回ほど購入したが、上手く使いこなせずに挫折した組。それでも、ネットショップで見るたびに「やっぱり買おうかな」としつこく思ってしまうのはなぜなのだろうか?

たとえば、みんなの使い方コレクションでは、
「将来、成長した娘にプレゼントするための手帳」や「思わず読みふける映画手帳」といった、使い方アイデアが山盛りで紹介されている。1日1ページ分の手帳は、シンプルな余白に自由に書き込んだり貼り付けたりできる構成。1年分の思い出や、取り組みの成果を文庫本サイズに凝縮することで、使い終わった後にも、さらに価値が増幅するように感じられる演出が冴えわたっている。

事例:その2 ケーキハウス・ツマガリ

ネットショップ事例:ツマガリ

一般的に、ネットショップでの購入数を増やすにはページビュー数がKPI(Key Performance Indicator)と言われており、ショップ運営者はページビュー数を増やすことに日夜苦心している。しかしそうとばかりは言えない事例がこれだ。「お客さまの声」もかなり重要な数値なのではないだろうかと。

兵庫県西宮市にある洋菓子の名店、ケーキハウス・ツマガリのオンラインショップ。実は、ネットショップ運営のお手伝いをしているのは当社だが、ツマガリファンの情熱にはいつも驚かされるばかりなのだ。
商品紹介ページの下に設けられた「この商品を食べた感想をお書きください」というボックスに寄せられるご意見、ご要望の熱いこと。

「47年間生きてきて、一番おいしいクッキーでした」
「皆さんの感想が本当なのか購入したら、マロンパイのあまりの美味しさに感動しました!」

という声はまったく嘘偽りのないそのままのもの。

そして我々が気づいたのは、お客さまの声の数が購入率に関係しているということだ。ショップ運営者が語る商品紹介よりも、実際に購入したお客さまの声ほど説得力のあるコンテンツはないのである。

ショップ運営に必要な視点(2)

おもてなし精神を発揮する

リアルの店舗のように、お客さまのすぐそばにいるかのような接客がネットショップの大きな課題だ。サイトの運営者は訪問者の心の動きを予測し、必要とされる情報をタイムリーに提供することが成功の鍵となる。
ネットショップでは、さり気なく欲しい情報をお客さまに差し出す。逆に、差し迫って必要のない情報は、邪魔にならないように掲示する。実店舗に迫るおもてなし精神は、必ず訪問者に伝わるものだ。

事例:その3 ディノス・オンラインshop

ネットショップ事例:ディノス

たとえば、リンクボタンだけにフォーカスして、さまざまなネットショップを眺めるのもいいだろう。
使い勝手の悪いショップほど、リンクボタンやバナーが我先にと言わんばかりにガンガン主張しているものだ。
洋服や家具など幅広い商品を扱うネットショップ「ディノス」の商品詳細ページは、文字サイズや余白のバランスなど、細かな部分で使い勝手が考慮されている。
「カートに入れる」ボタンの次に目につくのは「お届け日/在庫確認」。リアルの家電量販店などで「今ご注文してもらったら、今日中に配達できますよ」と店員が背中を押すトークと同じようなものだ。
逆に、周辺情報である「お支払い方法」などは控えめ。目立たないけれど、すぐに見つかる位置に配置されている。

そういった細やかな配慮ができるかどうかは、ショップ運営の熱い思いはさておき、どこまで顧客目線に立てるか。そうすれば、情報の優先順位は自ずと見えてくるはずだ。

ショップ運営に必要な視点(3)

決して値段で勝負しない。

ここまでご紹介したとおり、結局のところ安いだけでは顧客は買ってくれない。あなたのネットショップにアクセスして、わざわざ送料を払ってまで注文しようと思わせるには「その店でわざわざ買う理由」が必要なのだ。

「私が知る限り、5本の指に入るほど美味しい」コーヒー豆。

このコーヒーショップの店長は、世界各地を旅しておいしいコーヒーを知り尽くしているという。その店長が、そこまで絶賛する豆をコーヒー好きのあなたはスルーできるだろうか?

「タイムマネージメントが上達する手帳」

世界一のコンサルティング会社が考案した、この手帳を時間管理に悩むあなたは、いくらでもいいから売ってくれと思わないだろうか?

ある分野を極めた専門家の言葉に、私たちは全幅の信頼を置く。さらにそこにストーリーが加わることで、値段や送料といった「ささいな」ハードルを難なくクリアさせてしまう「買う理由」が生まれるのだ。

事例:その4 土屋鞄製造所

ネットショップ事例:土屋鞄

興味をそそられるハウツーコンテンツは、幅広く訪問者を集める手段でもある。
上質なレザーアイテムを揃える土屋鞄製造所の「革のこと」は、革製品のケア方法を教えている。「雨の日対策」や「色移りのケア」など、カバンを買うつもりでなかった人も、ノウハウとともにネットショップの存在や商品を知ることになる。

また、職人魂が感じられるコンテンツ「工房よもやま」では、カバンの種類によってミシン針の太さが何種類も揃えられていることや、お役ご免になったランドセル持ち手の抜き型が食堂の扉に使われている話などが美しい写真と共に紹介されている。

革製品について専門性の高いネットショップ、情熱ある革職人がいる価値あるブランド。初めての訪問者にそんなイメージを印象づけられたら、顧客候補となり得るだろう。

事例:その5 ギフトショップCOCOMO

ネットショップ事例:COCOMO

商品紹介ページを読むだけで、センスのよい理知的な店員さんの顔が思い浮かぶネットショップが「ギフトショップCOCOMO」。
ギフト商品に的を絞ったECサイトだが、商品説明がとても丁寧に書かれており、「きっとここの店員さんは誠実なのだろう」と思わせる。

ちなみに、筆者が購入したのはウサギのスタイ(よだれ前かけ)。ベビー服に消費者が求めることは、安全性と大人が喜ぶ可愛らしさである。
デザイン性に加えて、オーガニックコットンに早くから取り組んでいた店の製品であること、紡績から縫製まですべてが日本製であること。お洗濯の注意点も細かく紹介されている。

特にギフトとして購入する場合は、贈った商品が本人の価値を上げてくれる品であることが重要だ。商品のクオリティが親切丁寧に書かれていることで、顧客は安心して購入することができるのだ。

ショップ運営に必要な視点

まとめ

こうやって、いくつかのネットショップを眺めて分かることは、どのショップも、徹底的にお客さま視点に立ち、お客さまの都合で物事を考えているということ。言葉にしてしまうと簡単に聞こえるが、それはなかなか簡単ではない。

では、いかにしてお客さま視点に立つことができるか。筆者がお薦めするのは、自分が積極的に顧客になってみること。自社商品はもちろん、気になるネットショップで実際に買い物をしてみる。話題のショップがあれば足を運んで、そのサービスを体感してみる。心地よいサービスや商品、逆に気に入らなかった店について分析しまくる。地道なしつこさが、あなたの消費者感覚を鋭くさせてくれるはずだ。

EC-CUBEで制作する、はじめてのネットショップ
サイト運用・管理サポート
WEB制作実績

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。

植松 あおい

株式会社フレイバーズ専務取締役。セールスライティング担当。フラダンスに命かけてます。