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ビジネスチャンスをつかむ、成功者の読書法

ビジネスチャンスをつかむ、成功者の読書法

毎日が輝き、より充実した人生を送るために、あなたの考えた企画がスルスル通り、「異例の昇進」を果たすための源として、読書は欠かせない。
本を読むことで、あなたは多角的な視点を得ることができ、創造性が育まれるからだ。

読書の楽しみ方と、読書を人生に活かす方法を、自身も読書によって人生を切り開いてきたという、甲南大学マネジメント創造学部(愛称:CUBE西宮)の佐藤治正教授に学ぶ。スポーツ少年から一変、専門書を読み漁れる学者の脳に変えた読書法から、学者への第一歩を踏み出した一分野を極める読書法までご紹介。

まず100冊!専門書を読める脳に変わる多読のすすめ

まず100冊!専門書を読める脳に変わる多読のすすめ

読書を続けていくと、比例して読める本が増えてくる。初めて手にしたときは、理解できなかった難しい専門書や古典、未知の分野の本も読めるように脳は発達していく。

佐藤教授は身を持ってその体験をしたという。「100冊、150冊と本を読んでいくと、専門書を読める脳みそになりました」と語る。
読書の習慣がこれまでにほとんどなかった人であれば、はじめは読むのに苦労することもあるだろう。しかし、読むたびに語彙が増え、先の展開も読めるようになってくる。そうなれば、読書スピードも理解度も格段に上がり、読める本の数が増え、幅も広がるのだ。

たとえば、今の自分には理解しづらい本があったとする。それは手放さずに手元に残しておく。そして、その間に関連した別の本を20冊読んでみる。
その後、苦戦していた本を読んでみると、以前に比べて読めるようになっているあなたがいるはずだ。

一分野を極めるために、タテとヨコに読む

一分野を極めるために、タテとヨコに読む

専門家のように一分野のプロフェッショナルと呼ばれるための知識を身につけるには、本をタテとヨコに読むのだという。
少年時代から四六時中サッカーにのめり込んでいた佐藤教授が一転、大学院に進み、学者の道へ踏み出せたのがこの読書法。

「たとえば経済学の場合、売れている人気の経済学の本をタテに読みます。言い換えれば、ストーリーとして全部読むということ。内容が多少わからなくとも、とにかく最後まで読んで、ストーリーとして経済の概念を知るんです」と教えてくださった。
ポイントは、すべてを理解できなくても最後まで読み切るというところ。
専門性が高い本であれば、一回の通読で一言一句理解することよりも、まずは大枠を掴むために読んでいるのだ、と割りきって読み切ることが大事だ。

賢いという先生を2人見つけます

「次は、ヨコに読みます。消費なら、消費についてさまざまな先生が書かれた文章を読み、この人たちは賢いという先生を2人見つけます。その2人が書いた本を徹底的に比べながら読むというのが、ヨコに読むということ」
この読み方をすることで、意見の偏りを防ぐことや理解を深めることが可能になる。
1人の著者の意見が絶対に正しいと思うことは避けたい。また、複数の筆者の意見を知ることであなたの視野が広がり、柔軟な考え方ができるようにもなる。

読書で得られるのは、単純な知識だけではない。先人やその道のプロフェッショナルの考え方をなぞることで、新たな目を持てるようになるのだ。世界が違って見え、これまでの自分では考えもつかなかった問題解決の方法が次々と思い浮かぶことは間違いない。
あなたの人生をより豊かに、ビジネスで成功を手にするために、紹介した読書法を大いに役立ててほしい。

佐藤教授に学ぶ1:面白くない仕事を面白くしてしまえる発想の転換術
佐藤教授に学ぶ2:うまくいかない上司でも、幸せに働ける方法

うまくいかない上司でも、幸せに働ける方法

うまくいかない上司でも、幸せに働ける方法よし、希望の会社に入社できた。バリバリ働くぞ! と思ったのも束の間。上司とうまくいかない……。
質問に答えてくれずに仕事丸投げ、言っていることの筋が通っていない、まったく評価してくれない、しまいには成果を横取り。理不尽な上司にあたってしまった。
日を増すごとにあなたの仕事に対する情熱が冷めてしまい、逆にストレスばかりが膨れ上がる。しかし、心配はいらない。そんな悩みとは今日でおさらばだ。
我慢をするでも、環境を変えるでもなく、自分次第で、しかも今日からできることがある。それは、あなたの視点を上司から仕事にシフトすることだ。
この方法を教えてくれたのは、甲南大学マネジメント創造学部(愛称:CUBE西宮)で教鞭をとる佐藤治政教授。せっかく見つけたやりたい仕事。上司とうまくいかないという理由だけで辞めるのは、もったいない。
まずは、今回紹介する方法を試してほしい。天職を探さなくても、現職を天職に変えられる方法があるのだから。

上司を見ずに、お客様を見る

上司を見ずに、お客様を見る

上司とうまくいかない。その悩みが生まれるのは、上司の顔色を伺って仕事をしているからだと、佐藤教授はいう。

「上司とうまくいかない、すごい嫌な怒り方するんです」と、悩み相談にやってきた卒業生に、佐藤教授は「上司のことばっかり見ていてはいけない。こうしたら上司がどう思うかではなくて、お客様がどう思うかを徹底的に考えて仕事をする。お客様に喜ばれることをすれば、絶対会社に評価されるから」
とアドバイスした。

普通は、我慢しろ、できなければ直訴しろ、転職しろ、と行動にパワーのいるアドバイスが多いが、これならば今日から試すことができそうだ。
たしかに、上司とうまくいかないのは上司を気にしすぎているからと言われれば頷ける。視線をずらせば、あなたが進むべき道は必ず見つかる。

気にするから気になる

気にするから気になるのだ。作業に集中していると、いつの間にか流れている音楽や、周囲の雑音が気にならなくなるように、仕事と真剣に向き合っていれば、上司の存在は気にならなくなるはずだ。
向き合うべきものを間違えてはいけない。あなたが真に向き合う相手は上司ではなく仕事である。
あれこれ考えてしまうから悩み始めるのだから、「考えない」と決めればいいのだ。強く決意することが解決の第一歩だ。

仕事との向き合い方を変えれば、上司は気にならない

仕事との向き合い方を変えれば、上司は気にならない

あなたは何のために、誰のために働いているだろうか。それによって、仕事は大きく分けて3つに分類される。

・ジョブ
仕事は、お金を得るための労働だと捉えている状態。なるべく早く帰りたい、休日が楽しみ。
・キャリア
出世したい、もっと自分を成長させたい、向上心は強いが自分に目が向いている状態。
・コーリング
お客様や、社会全体のために貢献していると実感し、やりがいを十分に感じながら働いている状態。

もちろん、幸せに働けている状態は、コーリングである。コーリングに近づけるためには、先程も言ったような視点を変える方法が有効だ。

たとえば、レンガを積んで大聖堂をつくる仕事。ただ単にレンガを積むだけの仕事として捉えていたら、毎日毎日同じ作業なので退屈で腰も痛くなるし、現場監督は無理を言ってくるので不満は募るばかりだ。
しかし、大聖堂をつくって神に仕えているのだ、みんなが集まって幸せになれる場所をつくっているのだ、と考えて仕事をしていれば、使命感が大きくなり仕事に対する幸福感は大きく変わる。

人間関係に振り回されないために

こうした視点で働くことができれば、退屈な仕事だ、上司や同僚ともうまくいかない、と考えることはなくなる。それどころか、過度なストレスもなく集中して仕事に取り組めるので、仕事の質が上がり会社から評価されること請け合いだ。嫌な上司は適当にあしらって、背を向けて、舌を出しておけばいい。そのうち上司が変わるか、あなたが異動する。

一日の多くの時間をすごす職場。人間関係に振り回されないためにも、仕事に対する向き合い方、考え方を変えて、充実した毎日を送ろう。自分の将来を考えれば、人間関係に思い悩んでいる時間を浪費するより、仕事に集中してスキルアップを図った方が得なのだ。そして、それをできるようにするのは、あなたでしかないのだ。

佐藤教授に学ぶ1:面白くない仕事を面白くしてしまえる発想の転換術

面白くない仕事を面白くしてしまえる発想の転換術

面白くない仕事を面白くしてしまえる発想の転換術

「こんな退屈な仕事やってられっか!」と思わず投げ出したくなる、面白くない仕事。ひたすら同じことを繰り返す単純作業、やりたい仕事とは無関係のもの。
どうにかできないものか、このままいくとストレスは溜まる一方。終いには通勤の電車で見かける転職の広告を真剣に読んでしまう始末。

ちょっと待て、早まるな。
ストレスを無理に溜めこむ必要もなく、転職を考えるのもまだ早い。
そう教えてくれたのは、甲南大学マネジメント創造学部(愛称:CUBE西宮)の佐藤治正教授だ。

考え方を変えれば、面白くない仕事も面白くなる。佐藤教授の卒業生へのアドバイスから学ぶ、仕事を面白くする方法を紹介。

仕事の幅を広げて、面白く

仕事の幅を広げて、面白く

指示された仕事をそのままやるのではなく、自分で仕事の領域を広げることで、面白さは2倍にも、3倍にもなる。

佐藤教授のもとに、仕事が面白くないという卒業生が来たそうだ。

「クレームセンターで研修を受けているのですが、毎日毎日クレームを聞くだけで、つまらなくてしょうがないです」との相談に対して、佐藤教授は「つまらなかったら、面白くしたらいい」と即答。

「たとえば、私だったらこうする」と、卒業生にアドバイスする。
「まずクレームを4つか、5つのカテゴリーに分けて分析する。これはどうしても聞いてあげなければいけないクレーム、これはホームページに掲載している情報を変えたら減るクレーム、と分類していく。そして、改善すれば減らせるクレームがあるなら、上司に提案する」

つまり、クレームを受ける、ということだけを仕事にするのではなく、クレームを減らすことも仕事だと思えば、仕事はもっと面白くもなるし、学べることも増える、ということだ。

考え方ひとつで、つまらないを面白く

考え方ひとつで、つまらないを面白く

資料をコピーする仕事ひとつとっても同じ。コピーが終わるまでコピー機の前にぼーっと立って待つのではなく、コピーを頼まれた資料を読み込む、といった工夫をすれば、情報の再確認や、自分が関わっていないプロジェクトの把握ができる。繰り返していると、誰よりも会社全体について詳しくなれるかもしれない。

また、幅を広げず、工夫もしなくても、仕事を面白くする方法がある。
それは、考え方を変えることだ。

来客の際、何も考えずにお茶を出すのではなく、この温かいお茶をお客様に提供し、飲んでいただくことで身体の芯から温まってもらえる。私がお茶を出すことで、打ち合わせに集中してもらうことができているのだ、そう考えると、ささいな仕事にもやりがいを見いだせ、楽しくなってくる。

さらに、

温まってもらうためのお茶とは? 集中してもらうためには? と新たに取り組むべき課題も思い浮かぶ。

仕事に熱心に取り組んで

仕事に熱心に取り組んでいたら、だんだん面白くなってくる。我慢して続けていれば、責任ある仕事を任せてもらえるようになる。とアドバイスをする方もいる。しかし、仕事を面白くないと感じている当の本人からすれば、今すぐ面白くしたいのだ。そんな方に佐藤教授は手を差し伸べる。

何か一工夫するだけで、考え方を変えるだけで、同じ仕事でもまったく違うものに見えてくる。
「やらされている」と、どこかで感じているから面白くないだけの話。そこにあなたがいないのだ。

前向きに取り組もうと思った瞬間から、仕事は変わる。
1日の大半を費やしている時間を変えれば、仕事はあなたを大きく成長させる源となるだろう。

甲南大学マネジメント創造学部アーカイブサイト

甲南大学マネジメント創造学部

売上げが止まらなくなるコピーライティングの基礎5カ条

売上げが止まらなくなるコピーライティングの基礎5カ条

商品力はあるはずなのに、思うように売れない。

あなたは、コピーライティングを軽視していなかっただろうか。数ある通信販売のなかでも、成功している会社(やずや、再春館製薬所など)はコピーライティングにしっかり注力している。言葉の力を借りれば、お客様の心を動かし、商品購入に結びつけられることを知っているからだ。

言葉で人を動かす? 難しそう?
それはやり方を知らないから。コピーライティングの技術を学び、訓練すれば、あなたにも売れるコピーがきっと書ける。

今回は、ユーザーを振り向かせるのに、最低限必要な5つのコピーライティングの基礎を紹介する。
何事もまずは基礎から。しかし、基礎と侮るなかれ。この記事で紹介する基礎を身につければ、ユーザーが思わず買いたくなるコピーが書けるようになること請け合いだ。

1.商品について、専門家のように知り尽くす

商品について、専門家のように知り尽くす

商品を売るコピーライティングの第一歩は、商品について誰よりも詳しい、と言えるほどに物知りになることだ。

人気のレストランを思い起こしてほしい。さまざまな食材の中から厳選して材料を選び、仕込みにものすごい時間をかけている。コピーライティングも同じなのだ。いくらライターの技術が高くとも、詳しくない分野について、調べもせずに書かれた文章の出来は期待できない。商品を売るためには、事前準備こそ大切なのだ。

そこで、商品について詳しくなるために、できることがふたつある。ひとつは、自分で商品を使ってみること。もうひとつは、人に商品について聞くことだ。
何よりもまず、あなた自身が商品を使ってみることが大事。その際、ユーザーの気持ちになることを忘れてはならない。思い入れは一旦脇に置き、まっさらな気持ちで使ってほしい。

次に、商品を企画した人や、開発者などに話を聞いてみる。他にもお客様にアンケートをとり、お客様の声に耳を傾ける、という方法もオススメだ。
そこには、必ずユーザーが興味を持つポイントが隠れている。そういう感じ方があったか!クライアントの会社では普通のことでも、ユーザーにとっては面白いことは山ほどある。

2.特長よりも価値を訴求

特長よりも価値を訴求

あなたの商品を買うことで、ユーザーの不便が解消され、より快適な生活が送れることを想像させられたのなら、商品は飛ぶように売れていく。
ユーザーは商品ではなく、商品を使うことで得られる価値が欲しいのだ。

「ドリルを売るには、穴を売れ」という、マーケティングの世界で引用される言葉があるが、同様のことがコピーライティングでも言える。
お客様が欲しいのは、ドリルではない。商品を利用した結果、得られる価値を欲しているのだ。この場合は、穴が価値となる。

特長よりも価値を訴求した例として、SONYのハンディカムが挙げられる。
「赤ちゃんの成長を巻き戻すことはできないから」と価値に焦点をあてたキャッチコピーが、「たしかに」と読んだ人を頷かせる。少し省略するが、続くボディコピーでは「声もしぐさも表情も、ぜんぶ美しく残してあげたい。あなたとお子さんだけの成長記録を、いつか一緒に見返すために、ハンディカムで残していきませんか」と訴求し、パパの心を鷲掴みにした。

もしこれが、「4K撮影が楽しめるハンディカムです」と特長だけを伝えることに終始していれば、パパというユーザーの財布の紐は締められたままだったに違いない。
メーカーの担当者は、ついついスペックを熱く語ってしまいがちだが、ユーザーの心を動かすためには、商品の特長を利用した先に得られる、価値を訴求しよう。

3.ユーザーが使う言葉で書く

ユーザーが使う言葉で書く

商品の魅力をユーザーに伝えるためには、ユーザーがすらすら理解できる言葉を使おう。
古代ギリシャの哲学者ソクラテスは、「大工と話すときは、大工の言葉を使え」と説いた。人に自分の気持ちを伝えるためには、相手がすっと理解できる言葉で伝えることが不可欠だ。

ライザップの有名なキャッチコピー「結果にコミットする」は、コミットの意味がわかる人、つまり教育レベルが高く、お金を持っている人をターゲットにしているからこそ響いたとも考えられる。
もし、お金をかけず、かつラクして痩せたい人をターゲットにするのなら、「たった3日で、食べながら痩せられるダイエット」のように直球的なわかりやすい言葉を使った方が良い。

「コミット」や「アサイン」といったカタカナ用語だけでなく、つい使ってしまいがちな業界用語や専門用語も注意が必要。判断が難しければ、畑違いの部署の人に聞いてみるのもひとつの手段である。

4.ターゲットを明確に

ターゲットを明確に

ターゲットをはっきりとさせれば、ユーザーの心の奥に伝えたいメッセージを届けられ、購入を促せるのだ。

たとえば、Panasonicの食洗機は、ターゲットを20代、30代の子育て主婦に限定。さらに、家電に頼ることを手抜きと考えさせないために、子育てのための時間にあてられる、と訴求した。結果、食洗機に新たな価値を付加し、市場を活性化させるに至った。

逆に、「老若男女誰にでもオススメできる、素晴らしい商品です」では、ぼやっとして刺さらない。
ユーザーに自分ごとだと思わせ、前のめりになってもらうには、ターゲットを明確にすることだ。

5.ひとつに絞る

ひとつに絞る

あなたの商品には魅力が山ほどある。しかし、ここはグッとこらえて、訴求ポイントはひとつに絞ろう。そうすることで、伝えたいポイントがくっきり浮かびあがり、まっすぐユーザーの心に届けられる。
アレも言いたい、コレも言いたいと情報を増やし過ぎるとポイントがぼやけてしまい、誰も振り向いてくれない。

しかし、完全にひとつだけしか伝えてはいけない、というわけでもない。伝えたい魅力に優先順位をつけ、メリハリをつければ問題ない。2番目以降に伝えたいポイントは、画像を小さくしたり、文章量を減らしたりして変化をつける。そうすれば、1番伝えたいことを目立たせつつ、他のことも伝えられるのだ。

コピーライティングの基礎を身につけ、仕事をスムーズに

コピーライティングの基礎を身につけ、仕事をスムーズに

コピーライティングが役に立つのは、何も商品を売る場合だけではない。
人を振り向かせたい場面は、ビジネスシーンにも多い。メールや企画書、プレスリリース、さらには最近見かけることが多くなった、自社のコラムなど。

そんなとき、今回学んだコピーライティングの基礎が力を発揮する。言葉を味方につければ、企画書は通り、プレスリリースは記事になり、あなたのビジネスチャンスはぐんと広がるのだ。

SEOの基本:3ステップで読まれる記事タイトルに

SEOの基本:3ステップで読まれる記事タイトルに

あなたの書いた記事が読まれるためには、タイトルに力を注ぎ込むべきだ。
しかし、広告のキャッチコピーのように、読んだ人が唸るような気の利いた言葉を並べる必要はない。SEOキーワードを盛り込み、検索者が求めている情報があると伝われば、クリックされるものなのだ。

今回は、忙しい方やライター職ではない方に3ステップでできる、読まれる記事タイトルのつけ方を紹介する。
この記事で紹介する方法を使えば、タイトルを考えるのに時間をとられすぎて、ひとつのコンテンツも公開できずに時間だけが過ぎる、という事態がなくなるばかりか、ユーザーの知りたい情報があることをアピールしつつ、SEO的にも効果のあるタイトルが書けるようになる。

STEP1.SEOのためにキーワードを必ず入れる

SEOのためにキーワードを必ず入れる

まず、あなたの記事を読んでほしいターゲットが、検索に使いそうなキーワードを知ろう。兎にも角にもSEO施策からだ。
どれだけ優れた記事が書けても、タイトルに検索ワードが入っていなければ、ターゲットはあなたの記事と出会えない。永遠に読まれることがなくなってしまうのだ。

たとえばGoogleの場合、上位表示アルゴリズムが内容を精査し、検索順位を決定している。その際にとりわけ重要視されるのがタイトルなのだ。つまり、アルゴリズムにあなたが書いた記事の内容をわかってもらうには、主軸となるキーワードをタイトルに必ず入れなければならないということ。

あなたのサイトをすでに知っている、特定の人だけに読んでもらえればいい。というのならば、タイトルは自由につけても全く問題ない。しかし、あなたはWEBサイトにできるだけ多くのターゲットを集客したいと考えているのだから、そんなことはありえない。
たとえば、蕎麦屋がWEBサイトを使った集客を狙う場合。メニューや地図のような基本情報だけでなく、店長の蕎麦へのこだわりをコラムとして連載する、といったコンテンツマーケティングでのタイトルのつけ方について考えてみる。

よく見かけるのが、「海老」という短い単語ひとつだけのものや、「あけましておめでとうございます」といったもの。
すでにお店のサイトを知っている常連客が読めば、「美味い海老が入荷したのかな?天ぷら蕎麦食べたくなってきた」、「今年も食べに行くか」となるかもしれないが、サイトを知らない人がこれらの記事にたどり着くことはほぼないだろう。

美味しい蕎麦屋を探している蕎麦好きに記事を届けるためには、最低でも「蕎麦」というキーワードは欲しい。
また、「蕎麦」ひとつをキーワードにするのではなく、「通」というキーワードと組み合わせれば、蕎麦通になりたい人が訪れてくれることが予想できる。
WEBサイトからも集客を狙いたいのであれば、間違えても「大将の徒然日記その壱」といったタイトルは、避けるべきだ。

STEP1.5.キーワードのニーズを知る

キーワードのニーズを知る

SEOキーワードを選ぶと同時に、選んだキーワードにニーズがあるかどうかを調べる必要がある。
これだ、と決めたキーワードであっても、誰も検索していなかったり、検索数が極端に少なければ意味がないからだ。

そこで、検索ニーズを知るのに便利なツール「キーワードプランナー」を紹介する。
キーワードプランナーとは、Google Adwordというインターネット広告サービスの無料ツールである。広告を出稿しないかぎり、Adwordsへの登録自体も無料なので、ぜひ利用してみてほしい。

キーワードプランナーを使うと、月間検索ボリュームがわかる。つまり、狙ったキーワードにニーズがあるかどうかがわかるのだ。たとえば、「蕎麦」は2015年10月の時点で、14,800ある。ニーズとしては十分あることが確認できるのだ。

他にも、こんな使い方もできる。「ひとり暮らし」だと8,100だが、「一人暮らし」で検索すると90,500に跳ね上がるケース。ひらがなを使うか、漢字で表記するか、言葉選びで悩んだ際にも重宝する。

「蕎麦」キーワードプランナー検索結果のキャプチャ画像

なお、キーワードプランナーは、上記の画像のように関連キーワードも表示してくれるため、記事のテーマを見つける際にも役に立つ。

Google Adwords

STEP2.探している情報があることが伝わるタイトルをつける

探している情報があることが伝わるタイトルをつける

キーワードを入れただけでは、記事の中身は想像できない。クリックしてもらうためには、記事の内容がわかるタイトルをつける必要があるのだ。

引き続きSTEP1のたとえを使って説明する。
美味しい蕎麦を食べたい人に記事を読んでもらって、店主の人柄やこだわりを伝え、最終的には集客につなげたい。そこで、キーワードに「美味しい 蕎麦」を選んだとする。
だからといって、素直にキーワードだけを入れた「美味しい蕎麦」というタイトルをつけては、引きは強くならない。

なぜなら、「美味しい蕎麦」だけでは、美味しい蕎麦屋を紹介している記事なのか、美味しい蕎麦の作り方が載っている記事なのかまでは、当然わからないからだ。
改良の余地はあるが、とりあえず「美味しい蕎麦の作り方」というタイトルをつければ、少なくとも作り方が載っている記事だということは伝わる。

他にもたとえば、「蕎麦一筋40年の職人が教える、通な蕎麦の食べ方」。このタイトルであれば、素人が書いた記事ではないこと、および、食べ方について書いてあることが推測できる。40年のベテラン職人なら、普通の内容ではないのでは?などと想像は膨らむ一方だ。
キーワードが決まったら、あなたの記事内容がタイトルを読んだだけで、想像できるタイトルをつけよう。

STEP2.5.タイトルは26文字以内におさめる

タイトルは26文字以内におさめる

次のステップに移る前に知っておいてほしいことがある。それは、いくら記事の内容を的確に表現したタイトルであっても、検索結果一覧に表示されるタイトルの文字数は決まっているということだ。

Google検索の場合は、26文字以内におさめる必要がある。
決められた文字数をオーバーした場合は、途中で切られてしまうのだ。途切れることで意味が通じなくなれば台無しである。さらに、後ろにSEOキーワードをもってきていたら元も子もない。削れる箇所はないか確認して、削ろう。

たとえば、

  • 「~するための方法」→「~する方法」(△3字)
  • 「3つのテクニック」→「3つのテク」(△3字)
  • 「オリンピック」→「五輪」(△4字)
  • 「ワールドカップ」→「W杯」(△5字)

など。
言葉の省略については、新聞の見出しを参考にしよう。

極論を言えば日本語として間違っていても、意味が通じればOKだ。せっかく考えたタイトル。途切れさせずに表示させたい。

STEP3.タイトルに数字を入れ、具体的な印象に

タイトルに数字を入れ、具体的な印象に

タイトルに数字を入れ、具体的にすると説得力が増し、競合の記事よりもあなたの記事を優先的にクリックしてもらえるようになる。
すぐに求めている結果を得たい現代人は、数字からおよその文章量や、内容を予測したり、キーワード以外にも刺さる言葉が入っていないか確認したりして、とにかく自分に関係している情報だけを取り入れようとする傾向にあるからだ。

数字を入れる

「~3つの法則」、「3分でできる~」すぐ読める、すぐ使える、といった手軽さがわかる。
「~100選」、「~BEST20」情報量の多さが伝わる。たくさんの情報を比較したい読者の興味をひく。

具体的にしていく

たとえば、WEB担当になって日が浅い新人を読者ターゲットにして、基礎的なことを教える記事を書いたのなら、漠然と「WEB担当者へ。~」とつけるよりも、「WEB担当1年生でもすぐ使える~」や、「WEB担当初心者必見。~」と絞り込んだ方が断然ターゲットに届く。
まさしく自分のための記事だ、と思わせられたのなら、クリックされること間違いなしだ。

より興味を引き、拡散性もある凝ったタイトルのつけ方は女性誌に学べ

より興味を引き、拡散性もある凝ったタイトルのつけ方は女性誌に学べ

クリック率をさらに高めたい、もしくはTwitterなどのSNSで拡散される、凝ったタイトルをつけたいあなたのためにオススメの参考書がある。

ずばり、女性誌や週刊誌だ。
これら雑誌のコピーからは、学ぶことがひじょうに多い。どちらもWEBが登場する前から、いかに読者の目を引き、手にとってもらうかを考え、練られてきたものばかりだからだ。
特に女性誌のタイトルは、個性的かつ気になるキャッチコピーが多い。

「化粧ですっぴんを「作る」時がきた!(FRaU (フラウ) 2015年10月号 )」
「冬のいい女スタイルはコートから始めよう!(JJ(ジェイ・ジェイ)2015年12月号)」
など、コンビニや書店で見てもらえれば一目瞭然だが、女性誌のキャッチコピーには、行動を自然に促すような提案型が多い。

ただし、あくまで突飛な提案ではなく、心の奥では「言われてみたら、そうかも」、「わたしも思ってたのよ」と感じるところを狙っている。共感してしまうとつい手にとってしまうのだ。
取り入れると、「年越し美人になろう。食べてキレイになる蕎麦ダイエット」となる。

女性誌のコピーから、クリック率をさらに高める方法を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてほしい。

女性誌の秀逸キャッチコピーから盗む!クリックさせるテクニック

女性誌のキャッチコピーから学ぶ、心をつかむ5つの術

WEBにおいて、タイトルは重要な要素だが、だからといって悩んでばかりいても始まらない。まずは、今回紹介した方法でタイトルをつけてみよう。慣れてくれば、案外スラスラと書けるようになるものだ。
自信がつき、タイトルでつまずくことがなくなったのなら、少し冒険もしてみる。ダメだと感じたら、修正すればいいのだから。

WEBライティングの基本:読んでもらうための9つの技法

WEBライティングの基本:読んでもらうための9つの技法

読まれる文章を書くためには、WEBライティングの基本を身につけるのが近道だ。
ニュースリリース、FacebookなどのSNSやコラムと、WEBが普及したことで、プロのライターでなくとも文章を書く機会が格段に増えたが、あなたが執筆した文章はほんとうに読まれているだろうか。

WEB上で書いた文章を読んでもらうためには、WEBの特性を理解した上でライティングする必要がある。
20年、30年と紙媒体で文章を書いてきたベテランライターであっても、それは同じ。
WEBの特性を理解しないまま書かれた文章は、どれだけ優れたコンテンツであっても、読まれることはないに等しい。

そもそも紙とWEBでは、読者の読み方が違うのだ。たとえ普段から雑誌や書籍などの長文を読んでいる、活字に抵抗のない方であっても同様。WEBでは、はじめから腰を据えて読まれることはほとんどない。通勤や打ち合わせの待ち時間に、スマホで情報収集する際、あなたが内容をさっとチェックすることを省みれば、理解できるはずだ。

そこで、WEBに合わせたライティングが必要となってくるのだ。

WEBでは文字の判読性が低く長時間読みにくいため、短時間でも理解できるように文章を読みやすくする。そして、スクロールが前提のページだと一目見ただけでは、全体の流れがわからないので、中身をわかりやすく整理してあげればいい。WEBの特性を理解して書くだけで、あなたの文章は一気に読者に近くなる。

今回は、WEBならではの書き方に絞って、すぐに実践できる読まれる文章の書き方を紹介していく。

1.読者を引き寄せるWEBライティングの鉄則、最初に結論

読者を引き寄せるWEBライティングの鉄則、最初に結論

訪れたユーザーを逃さないためにも、最初に知りたいことが書いてあることを伝えよう。
WEBの読者は、すぐに答えが知りたい。なぜなら、あなたの記事以外にも参考になりそうな記事が大量にあることを知っているから。

あなたがまず取り組むべきことは、読者が知りたい情報が載っていることを冒頭で伝えること。そうすることで、即離脱を回避できるのだ。

さらに、結論から書くことによって、ライティングするあなたにもメリットがある。横道にそれて文章が冗長になることを防げるのだ。

2.一文を短くするか、読点を多く入れて、理解しやすく

一文を短くするか、読点を多く入れて、理解しやすく

文章をわかりやすくする方法は、短い文章を心がけることに尽きる。
ただし、リズムのこともあるので、すべて短くすればいいというわけではない。長くなる場合は、読点を多めに入れて、意味を理解しやすくしてあげよう。

他にも文章を短くする方法として、「~することができる」、「~が可能となる」を、「~できる」に言い換えて冗長な表現を省略するといった方法も考えられる。

WEBライティングで心がけるのは、常に読みやすく書くこと。ユーザーは、読解力を鍛えに訪れてくれたわけではないのだ。

3.読まれる文章は、小見出しで内容がわかる

読まれる文章は、小見出しで内容がわかる

小見出しには、もったいぶらずに要点を書こう。知りたい情報が小見出しを拾い読みすることで、把握できるぐらいまで落とし込む必要がある。読む価値があると思ってもらうためには、出し惜しみをしてはいけない。

書く側の心情としては、すべてを読んでもらいたいが、何度も言うようにWEBの読者は時間の無駄を省きたい。読む価値があるかどうかをすぐに判断したいのだ。
小見出しを読んで、役に立ちそうだと伝えられれば、本文も読んでもらえる。もっとも避けたいのは、すぐに離脱されることだ。

4.指示代名詞の多用を避けて、悩ませない

指示代名詞の多用を避けて、悩ませない

あれ、それ、これといった指示代名詞の多用はしないようにする。WEBの読者は飛ばし読みしがちだ。興味がわいた部分だけを読む。文章を読みやすくつなぐためや、同じ言葉を繰り返すことで冗長になる場合を除いて、指示代名詞の使用を避け、どこから読んでも意味のわかる一文を心がけよう。

また、SEO的にも指示代名詞の多用を避けるメリットがある。文章が不自然になるほどキーワードを多用する必要はないが、WEBの場合は無理に抑える必要もない。検索エンジンは、指示代名詞を変換して理解してくれるほど完璧ではないのだから。

5.説得力をアップさせるために、具体的に書く

説得力をアップさせるために、具体的に書く

文章のわかりやすさ、説得力をアップさせる近道は、具体的にすること。文章がわかりやすいと思ってもらうためには、簡単にイメージできる必要があるのだ。

「打ち合わせに使う資料用意しておいて」
「明日、11時からA社との打ち合わせがあるから、前回のプレゼンで使った資料を5部用意しておいて。綴るのはクリップで頼む」

あなたが指示を出されるなら、どちらが用意しやすいだろう。答えは明白だ。あなたが秘書のように上司のスケジュールを細かく把握していない限り、より具体的な方がわかりやすいに違いない。

わかりやすくするには、大きく分けて3つのポイントがある。

  • 数字
  • 具体例
  • 根拠、理由

を示すことだ。
まず結論を述べ、それを補足するように結論に至った理由を具体的に補足してあげれば、説得力のある文章が書ける。

6.画面の前の「あなた」に向かって語りかける

画面の前の「あなた」に向かって語りかける

あなたに読んでもらいたい記事だと、手っ取り早く伝えるためには、素直に“あなた”と呼びかけてみればいいのだ。
極論を言うと、人は自分に関わることにしか興味がない。だが、自分に関係することだと気づいてもらえたなら、前のめりになって真剣に読んでくれる。

「あなた」と呼びかける手法は、人気のブログや、わかりやすさを売りにしている書籍には必ずと言っていいほど取り入れられている。簡単だが、効果の高さは折り紙つきなのだ。
たとえば、町中でのチラシ配り。ただ漠然と配るより、受け取ってほしい人に呼びかけてみよう。「赤いコートをきた、そこのあなた」。きっと振り向いてくれる。

7.適度に空白行を入れ、即離脱を回避

適度に空白行を入れ、即離脱を回避

3行~5行ごとに空白行を入れることで、ユーザーの読むストレスを減らせる。
画面いっぱいに空白なく、文字で埋め尽くされた記事。誰が読んでくれるのだろうか。「内容が凝縮されている良い記事だ」、とはならない。むしろ最初から読む気をうばっている。

たとえ、同じ文字数であっても、一見して文字の多さが目につくサイトと、最後までスクロールして読んでいった結果、多さがわかるサイト。読まれるのは、後者だ。

空白行を入れることがふさわしくない記事であっても、文字を大きくする、行間をあける、などの工夫は必要である。
WEBの読者は、文章の中身より先に、読みやすそうかという点で判断するのだ。

ライティングの技術を磨く以外で、アクセス数をアップさせる方法が知りたい人は、こちらの記事を参考にしてほしい。

今日からできる、アクセス数がアップする9のテクニック

8.簡単な表現に言い換え

簡単な表現に言い換え

スラスラ読める文章を意識して、言葉を選ぼう。WEBの読者は、流れるように文章を読み、早く理解したいのだ。
専門用語や堅い口調がむしろ好ましいという人が、サイトのメインターゲットでないのなら、わかりやすく表現をしておいて損はない。

難しい表現が出てくるとスラスラ読めないだけでなく、頭にも入ってこない。さらに、登場した難しい言葉が記事を理解するうえで、重要な単語であれば致命的だ。読者は辞書片手に読むわけではない。調べずとも理解できる文章を目指そう。

9.検索エンジン対策として、キーワードを前方に入れる

検索エンジン対策として、キーワードを前方に入れる

SEO施策としては、記事に含まれるキーワードの量よりも、コンテンツの質が重要視されるが、それでも特に狙いたいキーワードは、タイトル、見出し、といった目立つ箇所に入れる必要がある。その際、結論を先に述べることと同様、キーワードもなるべく前方にいれるとより効果的だ。Googleに対して、キーワードに関する記事であることを伝えられる。

ただ、不自然さが出るほど入れ込む必要はない。そもそも、キーワードを含むテーマに関することを書いていれば、自然とキーワードは使うものである。

WEBライティングを鍛えれば、ビジネススキルも向上する

WEBライティングを鍛えれば、ビジネススキルも向上する

WEBの文章は、とても実用的であるといえる。簡潔で、わかりやすく、役に立つ文章でなければならないからだ。これは、端的に内容を伝える必要があるビジネスに欠かせないスキルにもつながることでもある。
つまり、WEBライティングを鍛えれば、自ずとあなたのビジネススキルも向上するのである。

WEBのライティング技術を極めていけば、相手が知りたい情報を、わかりやすく伝えられるようになる。応用範囲はかなり広く、企画書、議事録作成に役立つだけでなく、プレゼンテーションなど人前で話す技術の向上にもつながるのだ。

正しい日本語、豊かな表現力を身につけ、読者をぐいぐい引き込む文章力は一朝一夕で身につくものではない。しかし、今回紹介したWEBライティングのテクニックを試すことは、それに比べれば簡単だ。意識して取り組めば、あなたにも必ずや読まれる文章が書ける。ぜひ今日から取り入れてほしい。

今日からできる、アクセス数がアップする9のテクニック

今日からできる、アクセス数がアップする9のテクニック

コラムの質や文章力を向上させる以外にも、アクセス数をアップさせられる方法がある。
実はユーザーに徹底配慮した、アクセスしやすく、読みやすい環境を整えるだけで、アクセス数を簡単にアップさせられる。Googleのアルゴリズムでさえ、ユーザビリティーやWEBサイトのレスポンスをチェックしており、検索順位の決定に影響しているのだ。

たとえば、トレンドとなっているコンテンツマーケティングを成功させるためには、ユーザーの望むコンテンツの提供、記事の質をあげることが肝心だ。しかしその前に、読者がストレスなくあなたの記事を読み進めてもらえる状況を作っておくことも、アクセス数をアップさせるための基本なのだ。

今回は、とても簡単にできるが意外と見落としがちな、アクセス数をアップさせる9つの方法を紹介する。あなたが作ったコンテンツを確実にターゲットに届け、コンバージョンにつなげるためにも、必ず取り組んでほしい。

1.アクセスしてもらうためのSEO施策

アクセスしてもらうためのSEO施策

兎にも角にもアクセスしてもらわないことには始まらない。アクセスしてもらうには、順位をあげるためのSEO施策と、ユーザーの求める情報が手に入ることを伝えるためのdescription作成が有効だ。

1-1.検索キーワードを含んだタイトルをつける

狙ったキーワードで上位に表示させたければ、キーワードを含んだタイトルをつけることは必須条件だ。
ネットを見ているとSEOに配慮されていない、煽り系の記事タイトルを見かけるが、これらはSNS系でバズられることを意識したものであり、あなたは真似をしてはいけない。キーワードを含まないタイトルでアクセス数を稼ぐには、サイトの知名度が必要だからだ。
まずはキーワードを含めつつ、ユーザーが求めている情報が、記事内にあることを確実に伝えられるタイトルをつけよう。

狙ったキーワードで検索上位に表示させる方法や、クリック率(CTR)を上げるためのタイトルとdescriptionの考え方について知りたい方は、以下の記事を参考にしてほしい。

SEOライティングのセオリー、7つの絶対ルール
SEOの基本:クリック率を上げ、見込み客を10倍に増やすコツ

1-2.クリックしたくなるdescriptionを作成する

検索一覧のタイトル直下に、120文字前後で表示されるdescription(モバイルは約50文字)。ユーザーは、タイトルとdescriptionをあわせて読み、求めている情報が載っているかを判断する。
記事を読めば、「あなたの求めている情報が確実に得られますよ」とわかるdescriptionを作成しよう。

クリック率を高めるdescription作成のテクニックついて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてほしい。

SEOの基本:勝てるdescriptionの書き方と文字数

2.読みやすさは、アクセス数アップにつながる

読みやすさは、アクセス数アップにつながる

アクセス数をアップさせるためには、ユーザーにストレスを感じさせないサイトでなくてはいけない。目が疲れにくく、可読性の高い文字のサイズや色を使おう。

ユーザーの求める情報がわかりやすく書かれた、優れた記事であっても、一目見て読みにくいサイトであれば、一行も読まれずにすぐに離脱されてしまう。
一方、文字を読みやすくして滞在時間を長くしたり、スマホ対応によって操作性を向上させたり、といったユーザビリティーを考慮したWEBサイトは、SEO的にも効果的である。つまり、検索順位が上がり、アクセス数アップにつながるのだ。

2-1.読んでいて疲れにくい文字サイズを選ぶ

サイトのターゲットの年齢が若いからといっても、WEB上で小さな文字を追い続けるのは疲れるもの。文字のサイズは、大きくしておこう。

紙媒体に比べ、モニター上での視認率は約25%落ちると言われている。
WEB上の文字は一般に、16pxあると読みやすいとされているが、これも視認性を高めるための配慮からだ。なお、このコラムの本文も16pxである。

しかし、小さめの文字は可読性は下がりつつも、スマートな印象を与えるため、レイアウト重視の場合はこの限りではない。ただし、その場合も13px前後にとどめておきたい。
少なくとも、あなたが自身のサイトの記事を読んで、「読みにくい」、「疲れる」といった感想をいだくのなら、改善すべきだ。

2-2.文字色と背景色を似た色にしない

デザインを重視するあまり、読みにくい色を使っていないだろうか。背景と似た色の文字色は、読みにくいだけでなく、Googleからスパム扱いされる恐れもある。検索順次を下げる原因にもなるため即刻改善しよう。
デザインではなく、記事の中身で評価してもらうコラムでは、読みやすさに配慮して、白色に近い背景に黒色の文字が最適だ。

2-3.適度に段落で区切り、空白をいれる

WEBの読者は紙と違い、斜め読みしがちだ。そのため、改行のほとんどない記事は、たとえ言葉遣いが平易であっても、すぐに離脱されてしまう傾向にある。
情報を拾い読みしやすくするためにも、目安として3行~5行ごとに段落で区切り、1行空白を入れることをオススメする。

2-4.スマホ対応にする

「情報収集はスマホ」というのは通勤の際に、乗客を見渡せば一目瞭然。筆者は自宅でPCを殆んど立ち上げなくなった。あなたの記事がスマホから読まれていることは、大いにありえるのである。
スマホ対応すれば、文字の読みやすさだけでなく、操作性も向上する。そのため、ターゲットにスマホ使用者が多いのなら、スマホ対応は必須事項といえる。

また、2015年4月よりGoogleが「モバイルユーザビリティ」を、スマートフォンの検索結果の評価指標のひとつとして導入した。これにより、スマホ対応していれば、対策をしていないサイトよりも上位表示される可能性が上がり、アクセスアップにもつながる。

3.ファン獲得で、さらなるアクセス数アップを

ファン獲得で、さらなるアクセス数アップを

アクセス数をアップさせ、コンバージョンにつながる行動をとってもらうためには、あなたの会社のファンになってもらう必要がある。ひとつの記事を読んで満足させ、すぐに帰してしまうのは非常にもったいない。読んで終わりにしない仕掛けを用意しておこう。

関連記事や人気記事を表示させることで、内部リンクが増えるだけでなく、ユーザビリティーも向上。加えて、TwitterやFacebookによる拡散や、RSSによって被リンクが増加すれば、検索エンジンから評価され、アクセス数アップにつながる。

3-1.ソーシャルボタンを設置する

記事を読んで役に立ったら、お気に入り登録したくなったり、誰かに教えたくなったりするものだ。そんなときTwitterやFacebookなどのソーシャルボタンを設置しておけば、自然と使ってもらえる。
たとえ検索順位が低くとも、TwitterやFacebook経由で、拡散されればアクセス数は増えるのだ。

以下の4つのソーシャルボタンは、利用者が多く影響力が高いため、ぜひとも設置しておきたい。

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • Google+

3-2.RSSを配信する

あなたの書いた記事を気に入ってくれたユーザーは、新たな記事の更新を知りたいと思う。そんなユーザーのために、RSSを配信すると親切である。また、外部で読み込まれたRSSのリンクは被リンクとなるため、SEO的にも効果的だ。

3-3.関連記事や人気記事を表示させる

関連記事や人気記事を表示させる

多くのユーザーにファンになってもらうためには、ひとつの記事だけではなく、あなたのサイトの他の記事を含めて有益だと思ってもらう必要がある。
そのためには、ユーザーが今閲覧している記事以外にも、あなたのサイトには、気に入ってもらえるコンテンツがあることを伝えなければならない。

記事の最後に関連記事を紹介したり、サイドバーで人気記事を表示させたりすることで、回遊率をあげ、あなたのサイト全体が役立つものであることを伝えよう。

ユーザーへの徹底した配慮が、アクセス数をアップさせる

ユーザーへの徹底した配慮が、アクセス数をアップさせる

今回の記事で紹介したアクセス数をアップさせる方法は、記事の質を向上させることに比べれば、簡単なものばかりだ。
しかし、記事執筆に力を入れているWEB担当者が、意外と見落としがちな点でもある。改めて、あなたが担当するWEBサイトをユーザーの視点で確かめてほしい。

コンテンツマーケティングを成功させるためには、ユーザーにストレスをかけない、あなたの配慮が必要不可欠だ。
確かに、コンテンツの質を上げ、更新頻度を増やすことも大切である。しかし、記事へのアクセスのしやすさ、文字の読みやすさ、といったユーザーの視点に立ったコンテンツ作りが、アクセス数の大幅アップにつながることも忘れてはならない。

就活は履歴書で差がつく。面接につなげる志望動機とは

就活は履歴書で差がつく。面接につなぐ履歴書の書き方

就活において一番初めの関門ともいえるのが履歴書の作成だ。兎にも角にも書類選考を通過しなければ面接官と会って自分をアピールすることも、会社の雰囲気を肌に感じることでより深く企業について知ることもできない。

ふと考えてみるとこの状況何かと似ている。

気になっている人がいる、できれば付き合ってみたい。でもまだ相手のことをよく知らないし、自分を知ってもらっていないから告白するにはまだ早い。

つまり、誰かに一目惚れしたときと就職を夢見る企業に履歴書を送る前の気持ちが似ているのだ。

就職と恋愛の相似はさまざまなところで取り上げられている。デートや告白の部分が面接、就職し勤務することが実際のお付き合い。だとすると、デート以前、お誘いの部分は履歴書というラブレターからはじまるのだ。
そこで、面接という名のデートへつなげるための履歴書の書き方について紹介する。

新卒は手書き、転職ならパソコンがベスト

新卒は手書き、転職ならパソコンがベスト

はじめに、履歴書選びや手書きで書くのかパソコンで作成するのかを悩まずに済ませる方法を紹介しておこう。
新卒なおかつ志望する企業が大手の場合、多くは指定のエントリーシートがある。
これが履歴書に代わるので、何も気にせず指示にしたがって記入すれば問題ない。
転職や中小企業を志望している場合は、自前の履歴書を準備することになる。この場合もよほど変わった履歴書を見つけてこない限り、問題ないだろう。

しかし、パソコンの普及率が高くなった近年の就活生を悩ませる大きな種がある。手書きで書くべきか、パソコンで作成するべきか、という悩みである。
まったく気にしない企業も多いだろうが、採用担当者などがSNSを通して、「パソコンはありえない」、「今どき手書きはありえない」というような発言を残すことがあるから面倒だ。就活生はそれらの発言に振り回されて悩んでしまう。

新卒は手書き、転職ならパソコンで

ただ、ずっと悩んでいても仕方がない。そこで、ひとつの指針を提示したい。
あなたが新卒だとすれば手書き。転職活動中の場合は、パソコンで作成、と考えておこう。

なぜなら採用担当者としては、新卒は職歴がないため少しでも多くの判断材料が欲しい。そうなると手書きの文字も判断材料にならないとは言い切れないはずだ。手書きの文字からも人柄はイメージできる。
一方、転職の場合は職歴という判断材料も増え、なおかつパソコンのスキルを見ることもできる。

正確なデータがあるわけではないので100%正解とはいえない。しかし大切なのは、どのツールを使うかで悩むより、履歴書の志望動機を書くことに集中すべきということだ。

また、字が下手であっても自分の中で最上級の丁寧さで書けば必ず伝わる。
どうしてもパソコンでというあなたにひとつアドバイスするならば、誤字脱字を特に注意するということだ。

自己PRや志望動機だけを書き直せば使い回せると短絡的に考えるのはもってのほかである。気がつかないうちに年齢があがっていたり、提出日を以前のままにしていたりする。
こうなるとラクしていることがまるわかりである。手書き以上に誤字脱字がないか細部まで何度も見直してほしい。

1.担当者をうならせる志望動機を書くには、「とにかく調べる」

担当者をうならせる志望動機を書く

恋愛における「気になる人」に置き換えても明らかだが、どれだけ素晴らしいルックスとスキルを持っていても、自分にまったく関心のない人に対して人は興味を抱かない。それは企業も同じこと。
そうなると履歴書を書く際に一番力を注ぐべきは、志望動機。

そこで志望動機を書く際に、心がけるべきポイントを2つ紹介する。
1つは、相手のことは、調べられるだけ調べあげること。そしてもう1つは、自分のことは、見栄を張らずに正直に書くことだ。

まず1つ目「相手のことを調べられるだけ調べること」についてだが、この場合の相手はもちろん志望の会社のことである。会社について知ったきっかけや気になったきっかけはさまざまだろう。興味のある業種だった、給料が高い、立地が素晴らしい、社内の風通しが良さそう、等々。

しかし、人でいうと見た目が好きになったきっかけであっても、それだけを伝えてデートにこぎつけようとするのは無謀というもの。会社の場合であってもそれは同じだ。たとえ給料が魅力的でも、それだけで応募するのは無意味で、アプローチの仕方も「高給に惹かれたので応募しました」とはさすがに言えないだろう。

そこで、まずは調べられるだけ会社について調べる。今は、大小かかわらず会社は自社のWEBサイトを持っている。さらにブログを持っていれば社内の雰囲気を知ることができるかもしれない。
調べる際のポイントは、その会社が大事にしていること、自分自身が大事にしていること、この共通点を見つけること。
なぜなら、それがそのまま志望動機に使えるからだ。

先ほどの給料がきっかけの例でいうと「結果をきっちり出せば、それに必ず応える、という貴社の方針に共感し、・・・」と書き換えられるかもしれない。

ストーカーと思われるほどに調べる

また、ストーカーと思われるほどに調べると、恋愛の場合は気持ち悪がられるかもしないが、会社の場合はむしろ好感を抱いてくれる。好きな点、共感できる点をなるべくたくさん見つけるために、事前の下調べは可能な限り時間をかけたいところである。

何より企業は、他社ではなく何故自社を志望しているのか、それを知りたがっている。自分たちの会社ならではの魅力や独自の強みを挙げてほしいのだから。

共感ポイントを挙げるうえで注意をひとつ。もしあなたが以下の3つに共感したとしても、これらは書かないほうがいい。

  • 他社でも掲げているような抽象的なこと
  • 研修制度、教育制度
  • ボランティアなどの事業外の活動

研修制度に魅力を感じたとしても、それをそのまま書いてしまうと受け身に感じてしまう。会社は学校ではない。仮に書いたとしても、自らも貪欲に学んでいく意思があることを加えておきたい。
事業外のボランティアも確かに立派な行いではあるが、限られた文字数の中で持ちだすべきことではないだろう。

2.志望動機に自分らしさをいれる

志望動機に自分らしさをいれる

続いて2つ目「自分のことは、見栄を張らずに正直に書く」については、就活本などのテンプレートに頼らず自分の言葉で正直に書くということだ。

どこかで聞いたことのある言葉を並べたところで、あなたの想いは伝わらない。文章には自分らしさ、人柄があらわれる。
加えて、あなたができること以上のことを書くのもオススメしない。

ただ、これについては例外もある。
例えば相手がスノーボードが好き、けれどあなたはやったことがない。そんな場合、自分もスノボーします、と手紙に書くことはギリギリありだろう。なぜなら、もしデートにこぎつけられたら、その日までに経験しておけば、全くの嘘ではなくなるのだから。

会社の場合でいうと募集要項の必要な経験の欄において、必須ではなく歓迎なのであれば、面接日までに1度以上経験する、もしくは可能な限り勉強するという前提であれば、そのことにふれるのもありということだ。
そうは言っても、具体的に書きすぎるとあとで自分の首を絞めかねない。特に、その部分を見込まれて雇ってもらった場合は、迷惑をかけるだけでなく問題になる可能性もある。
入社までに嘘を本当に変えられる、もしくは熱意として買ってもらえるぐらいの意識と努力は当然必要だ。

ただし筆者の考えとしてはあくまで、誇張も嘘もなく正直に書くことである。
人によっては、付き合えたら、就職できればまずはOKという考え方の人もいると思うが、最終の目的は何なのだろうか。就職なのだろうか、それとも仲のいい関係をずっと続けて、共に成長することなのだろうか。
働き始めれば一日のほとんどを会社で過ごすことになる。飾られたあなたではなく、ありのままのあなたでいる方が働きやすいに違いない。

面接までにできる履歴書以外の就活対策

面接までにできる履歴書以外の就活対策

先ほど志望動機の項目で伝えた、会社について調べること以外にも面接までにできる就活対策はある。
新卒の場合、OB・OG訪問は必ずといってもいいほどやっておいて損はない就職活動だ。
もちろん新卒でなくとも参加できる合同説明会や個別の会社説明会もあるので、転職の場合はそれらを活用して志望する企業の社員と接点をもってほしい。

恋愛にたとえるならば、コンビニの店員に一目惚れしたのなら足繁く通って顔を覚えてもらい、業務の邪魔にならない程度、一言二言会話する行動にあたるだろうか。
恋愛と違って企業の場合は、実際の採用担当の方に会えるとは限らないが、インターネットや紙の情報以上の生の声を聞くことで、モチベーションをあげることにもつながる。

また、これらの活動を情報収集であるインプットだけではなくアウトプットにも活用してほしい。つまり志望動機に活かすのである。
しかし、単にOB・OG訪問や説明会に参加したときに抱いた感想を書いても仕方がない。

「感じが良かった」だけで終わることなく、もう一歩踏み込んで具体的に書きたいところだ。どんなところに、なぜ共感し、自分のどんな部分がそれに活かせるのか。積極的に就活をしたことをアピールするだけなら書かないほうがましである。

余談ではあるが、心配症な方にひとつアドバイス。志望先の社員と会える機会を得たのなら、さりげなく履歴書は手描きの方がいいのか、パソコンの方がいいのか聞いてみるのもいいだろう。

志望動機に本気で取り組めば、面接に行ける

志望動機に本気で取り組めば、面接に行ける

就活において履歴書は最初で最大の難関と言っても過言ではない。
書類選考をパスできなければ会ってももらえないのだ。
つまり、意中の人とお茶することも叶わないのである。

だからまず、履歴書に全力で取り組むべきなのだ。中でも履歴書の志望動機の欄は、重要である。
なぜ他ではなく自分でないといけないのか、それを響くように伝えることこそが肝心だ。

相手のことを可能な限り調べ、共感できるポイントを見つけ、無理に飾らず自分の言葉で正直に伝えることを意識して取り組もう。
職歴のない新卒者にとっては、志望動機が一番のアピールポイントになる。OB・ OG訪問や会社説明会に参加して積極的に企業の情報を集め、可能な限り時間と情熱をかけてほしい。
志望企業と結ばれるために努力を惜しまなければ、必ず次のステップにつなげられる。

実例付き、美文字が書けるようになる、5つのツボ

美文字が書けるようになる、5つのツボ

手書きの文字は、何かと注目される機会が多いものだ。

一時、話題になった「デスノート」の映画版で、主人公を演じる藤原竜也の書いた文字が「勉強ができる優等生の字に見えない」と騒がれたことがあった。

もちろん、優等生=字が上手いとは限らない。筆者は書家の家に育ち、自分自身も子どもたちに教えているが、字の上手い下手と勉強の能力はまったく別物である。

しかしながら、こういった話題がもちあがるということは、手書き文字の印象はその人の能力や人格にまで及ぶということではないだろうか。

想像してみてほしい。
受験の解答用紙に書かれた文字が汚くて読みづらかったら、採点者はどう判断するだろう。
受け取った手紙の宛名がとてもキレイな字で書かれていたら、ていねいな人柄を思い浮かべるのではないか。
また、結婚式や告別式で記名するとき、達筆な人の後に自分の名前を書くのをためらったことはないだろうか。

パソコンやメールでのコミュニケーションが主流になったとはいえ、フォーマルな場面で手書き文字を使う機会はまだまだ多い。そんな時に、もし字が美しくないということだけでチャンスを逃しているとしたら、非常にもったいない話である。

ここまで読んで不安になってきた方もいらっしゃるかもしれないが、安心してほしい。字が下手な人でも、いくつかのポイントに気をつければ必ず上達できる。
しかも、たった5つのポイントを押さえるだけで。

練習前の文字

最初に、「私は字が下手です」と言い切るスタッフの文字をご紹介しよう。

下手に見えてしまうポイントは、文字を構成するパーツの間隔が離れすぎているので、字が分解されているようにみえること。
「払い」の部分が払われておらず、「跳ね」がすこし弱いのも要因だ。

1. お手本を見ながら、書いてみる

お手本

小学生のときの漢字ドリルを思い出してほしい。お手本の漢字を見ながら書いていたはずだ。その時と同じように、美しい文字の形を見ながら、バランスを考えて書いてみよう。字が上手く書けない理由のひとつに、頭の中に美文字の理想型がないことがあげられる。

身近に字の上手な人がいれば、お手本に書いてもらおう。頼める人がいない場合は、パソコンの文字でもいい。明朝体や教科書体のフォントを拡大して、それをじっくり見ながら書いてみることだ。明朝体や教科書体は楷書(かいしょ)※をモデルにして作られたフォントなので、習字のお手本として十分に使える。

※楷書(かいしょ)とは、現代で使われている、いちばん基本的な書体のこと。続け字ではなく、一画一画を離して書くのが特徴。

2. ゆっくり書くと、キレイに書ける

ゆっくり書く

字が下手な人でも、ゆっくりと書けばていねいな印象になり、評価は上がる。
一つの線ごとにゆっくりとペンを運ぶことで、確認しながら書く余裕ができるため、線をまっすぐに書けたり、「止め、跳ね、払い」といったポイントを抑えることができる。

一般的に下手だと言われる文字は、たいていの場合、「止め、跳ね、払い」が雑であったり、線が曲がっていたりする。特に、楷書(かいしょ)の場合は、続け字ではない書体なので、だらりとした書き終わりにするのはよくない。
ゆっくりと一呼吸おきながら、一文字ずつていねいに書く。これを続けるだけでも、あなたの文字は見違えるはずだ。

3. 「右」にむかう線に力を入れると、字に味がでる

「右」にむかう線に力を入れる

横線を書くときに、字の右側に向かうにつれて筆圧を徐々に強めていくと、重厚な線が書ける。そうすることで、字の左側と右側で強弱がつき、字の表情がぐっと生き生きしてくる。さらに、横線をすこし右上がりにして、右下の跳ねや払いに勢いをつけて長めに伸ばせば、美しい文字に近づいてくる。

楷書(かいしょ)は、さまざまな書体の影響を受けてできたものだが、とくに字の右側に力を入れて書く特徴がある。そういった特徴を捉えて書けば、字に味が出るのだ。

4. 次はどの線につながるかを考えながら書くと、まとまりのある字に

まとまりのある字

きれいな字を書くために、筆順がとても大切なことをご存知だろうか。筆順を間違えれば、線の繋がり方が違う字になってしまう。

たとえば、左から右へ横線を書いたあと、上から縦線を書くならば、縦線の書きはじめは右をすこし意識する。
上から下へ縦線を書いたあと、左から横線を書くならば、横線の書きはじめは下をすこし意識する。

このように、ペンを運ぶ順番を考えて、線のあたまを書くときに、前の線の書き終わりの方向を意識することにより、線と線のつながりを感じさせることになる。
そうすることで、線同士がバラバラにならず、ひとつの字としてまとまってくるのだ。

5. 間隔を等しくすると、全体のバランスが整う

間隔を等しくする

最後に、もうひとつ。
上記のポイントに気をつけて、まっすぐな線を書き、「止め、跳ね、払い」は完璧になったが、どうもまとまらないという場合。一本一本の線がつくる間隔が揃っていないのではないだろうか。字のバランスをつくり出しているのは、線と線の間隔。その距離が同じになるように調節すれば、全体的にまとまった美しい字になる。

例えば、「田」「中」などの字は、縦線がちょうど字の中央を通るように書く。右に寄りすぎても、左に寄りすぎてもいけない。また、線と線の間隔が揃っていても、広すぎると間の抜けた字になってしまったり、狭すぎると窮屈な字になってしまう。ちょうどよい広さの間隔を取り、線を左右に寄せることなく、しっかりと真ん中に書けば整った字になる。

今までの字と練習した後の字

左は冒頭で紹介した字。右は「美文字5つのツボ」を意識した後に、もう一度書いてもらった字だ。

違いは一目瞭然!

漢字を構成するパーツの間隔がちょうどよくなり、まとまった字になっている。
横線を右上がりにしたことでスタイリッシュな字になり、跳ねや払いにも勢いが出た。

少し意識するだけで、あなたも美文字が書けるようになる

いちばん大切なのは、気負わずにトライしてみることだ。字が下手なことを気にして人前で書くことをためらっていては、ますます書けなくなってしまう。

ここに紹介したツボは、すぐに実践できるものばかり。5つのツボに少し気をつかって書くだけで、あなたの文字は格段とキレイになるはず。

そうやって上手く書けるコツをつかんでしまえば、字を書くことはあなたのなかで楽しみへと変化する。 何事も楽しくなれば、こっちのものだ。興味が湧いてくると、あなたの文字はさらに上達していくだろう。