コラム(WEB制作のポイント)
WEB制作のポイント 2015年7月26日
女性誌の秀逸キャッチコピーから盗む!クリックさせるテクニック
電車の中吊り広告で、女性誌の秀逸なキャッチコピーに思わず感心してしまったことはないだろうか?
「ゆるエレ服」「アガる↑夏靴」「脱げるカラダになる」「艶シンプルでいこう!」などなど。省略形やカタカナ混在、刺激的なもの、よく分からないけどなんとなく惹かれそうなものまで実に多彩。おおよそ男性誌よりずっとキャッチーであり、感覚的だ。
女性に聞いてみると、やはり中吊り広告で気になった雑誌は、店舗で手に取ってみることが多いという。女性誌のキャッチコピーは、まさにターゲットを行動させる力を持っているということになる。
女性誌の秀逸なキャッチコピーのように、ターゲットを行動に至らせるポイントをつかめば、あなたの会社の販促に役立つことは間違いない。マーケティングは、ターゲットを行動させてこそ価値があるのだから。
なぜそれほどまでに女性誌のキャッチコピーは秀逸なのか?
端的な答えは、それで雑誌の売上がまったく変わるから。
1996年をピークに、売上が減少し続ける出版業界。雑誌の売上も年々落ち込んでおり、2013年の5,879億円は2000年に比べると32.4%もの減少となる。この雑誌不況ともいえる状況で、女性誌を出版する各社は驚くような「おまけ」戦術や流行語にもなってしまうような言葉を創造し、いかにターゲットの目を引くかに苦心している。
こういった切実な背景もあり、女性誌の見出しはよりキャッチーに、過激に進化しているというわけだ。
キャッチコピーの秀逸さは、リズム感、キーワードの心地よさにある。
目を引く女性誌のキャッチコピーは、総じて短い。3文字、4文字、6文字といった創作キーワードを中心に据えた組み合わせだ。
「ゆるエレ」は、「ゆるめだけどエレガント」の略。「艶シンプル」は「艶やかだけど、ゴタゴタした感じではない」。「○○○だけど△△△」のように、今まで結びつかなかった「○○○」と「△△△」を結びつける公式が多く、そこから生まれるリズム感を大切にしている。
日本語として正しいかどうかなど、問題ではない。女性たちは感覚的にピンとくるかどうかを重視するのだ。
「○○○だけど△△△」といった意外性を強調したキャッチコピーは、テレビ番組のウケ狙い企画と似ている。
視聴者は「小学生なのに、剣道八段」や「かわいいのに大食い」など、「えっ?」と感じてしまう企画だ大好きだ。女性誌の企画も、「えっ?」と感じさせ、ちょっと誌面をチェックしたいと強力に惹き付けることが大切なのだ。
秀逸なキャッチコピーを作るヒケツ
読者がイメージしやすい、やさしい言葉を使う
瞬間的に理解できるように、言葉はやさしいものであるべきだ。おそらく読者は、コンマ数秒で「好き」「嫌い」を判断してしまう。イメージしにくかったり、何通りにもとれる言葉を使うと、それを頭のなかで咀嚼するだけでコンマ数秒しか使わない判断のための時間をオーバーしてしまう。
キャッチコピーの意味を咀嚼などさせてはいけないのだ。
短く、短く
これも時間と関係する。
読ませるのではなく、見せるということだ。長い一文をじっくり味わいながら読み進むのは、女性誌の中吊り広告をチェックしている私くらいのもので、一般の読者は一瞥するだけだ。瞬間的に理解できるように、短く伝えることが大切だ。
企画内容や商品の本質を伝える
やさしい言葉で短くまとめる。
そんな簡単にできることではないが、それ以上に必要なのは、きちんと伝えるべきコトを伝えるということだ。秀逸なキャッチコピーのサンプルを見る前に、冒頭でいきなりハードルを上げてしまった気がするが、これを外すわけにはいかないので仕方ない。しかし、仕事としてコピーライティングをする以上、必須項目だ。