コラム(WEB制作のポイント)

WEB制作のポイント 2015年6月19日

時間管理術のキモは、不要な情報を切り落とすこと

時間管理術のキモは、不要な情報を切り落とすこと

自分にしっくりきて、絶大な効果のある時間管理術がないものか。
ある時期になると、決まってムック本や雑誌で特集が組まれる「できる人の時間管理術」。

できる人が実践しながら熟成されてきたハウツーや、なるほどと思えるテクニックが興味深く載っている。

しかし目を通しているときは、「ふむふむ」と頷くのだが、どうもしっくり来ない。自分で実践しようとすると、なかなかできないものなのだ。

  • 飽きっぽいから?
  • あの人とは違うから?

違う。ある時、筆者は気付いた。
時間が足りないと感じてしまうのは、自分がやりたいこと、目標が明確になっていないから、押し寄せてくる物事や事象、情報に対して、毅然と立ち向かえていなかっただけのことなのだと。

「時間が足りない」30代以下

「時間が足りない」30代以下

時間管理術について興味深いアンケート結果がある。

日立ソリューションズが行ったもので、「(タスクを)時間内に終われていますか?」という問いに対し、55%の人が「いいえ」と答えている。さらに、「(時間管理に関して)何らかの管理をやっていますか?」という問いかけには、58%が「いいえ」と答えたのだ。

過半数の人たちが時間内にタスクを終えることができず、しかもなんら対策を打っていない。

「そんなことじゃ、タスクの達成なんて無理だろう」

批判的な上司の声が聞こえてきそうだ。さらに面白いアンケートを見つけた。
niftyは2015年1月に「目標を達成できなかった理由」を尋ねているが、「時間が足りなかったから」が6位にランキングされている。60代は10%しかそう答えていないのに、30代以下は27%と3倍近くが、時間のなさを目標を達成できなかった理由に挙げているのだ。

60代以上の人は人生経験が豊富で、時間管理術にも長けているのだろうか。

しかし考えてみて欲しい。
体力的にも30代以下とは比較にならないほどだし、ある程度ステータスもある。若い人の方が、目標に近づきたいと願う気持ちは強いはずなのに。
60代が時間内に目標を達成してしまう理由はどこにあるのだろう。

30代の多くが理由にした「時間が足りないから」は、目標を達成できない理由にはならないのではないか、とも感じてしまう。

これから、「時間のムダ」を排除するテクニックをいくつか紹介し、あなたに目標達成に近づいていただこうと考えている。

不要な情報を捨てる勇気を持とう

不要な情報を捨てる勇気を持とう

あなたは不要な情報に、限りある貴重な時間を奪われていないか。
たとえば、SNSで流れてくる情報。あなたはクセのように、スマホの画面を1日に何百回もスワイプしながらチェックしている。

SNSを全否定するつもりはない。
流れてくる情報のなかには、心を揺さぶるような事実もあるし、古い友人との再会や出会いまである。思わず身を乗り出してしまうほど有益なノウハウも見つけられる。
ただ、おそらく押し寄せてくる情報の95%は、あなたが「目標を完遂する」ということに照らし合わせれば不要な情報だ。

つまらない情報のなかに身をおくことほど、ムダなことはない。無為な時間を過ごしてしまう原因は、常にあなたにぴったりと寄り添っている。

夢見る目標に到達するために、流れてくる情報を制限する力をつけるべきだ。すべてに反応しない勇気を持とう。

オンタイムでテレビを観ない

オンタイムでテレビを観ない

テレビも貴重な時間を奪う原因のひとつだが、昭和生まれのテレビっ子である筆者は、視聴時間を削ることができない。
ただ貴重な時間も大切にしたい。そしていま実践しているのがこの方法だ。

テレビをオンタイムで観ない。

この方法でストレス発散のために国内外のドラマを週10本、経済系のプログラムを5本以上チェックしている。WOWOWで映画まで取り込む。
方法はかんたんだ。録画+倍速+CM飛ばしでチェックすればいい。

1時間枠のドラマは倍速+CM飛ばしで観れば、おおよそ22分ほどで完了だ。その日に1時間余裕があれば、3本もこなせる。
最初は台詞が聞き取りづらかったが、普通に再生すると遅く感じてしまうほどになっている。

スピード読了+記憶に残る「ピックアップ読書法」

スピード読了+記憶に残る「ピックアップ読書法」

時間管理術をしっかりこなすうえで、読書は時間食い虫だ。
本は、必要だから購入したもの。特にビジネス書はこの傾向が強い。しかし、すべてのページが今のあなたに必要なわけではない。吸収すべき箇所だけ読めばいいのだ。

もったいない?
猛烈に反論しよう。不要なページに目を通すあなたの時間のほうがもったいない。

まず読むのは、帯、著者の略歴、序章、あとがき。
あたりまえだが、この部分だけ読めば、その本が主張したいことがおおよそ把握できる。

しっかりチェックすべきは目次で、スピード読了のベース基地になる場所だ。
気になる見出しにはすべて、ラインを引いておく。

あなたが読むべきは、目次でラインを引いた見出しのページのみ。

おそらく1冊の本で、今のあなたに必要なページは50ページほど。これなら読み返したとしても、30分ほどで読了できる。
そこには、たくさんの宝の山が眠っているはずだから、マーカーでどんどんラインを引いていく。思いついたことも書き込んでおこう。折り目がつかないほど美しく読了するなどあり得ない。汚してこそ、本は元を取れるものだと肝に銘じておくべきだ。

「ピックアップ読書法」は、目次と本文を行ったりきたりするので、とても忙しい。純文学を楽しむようなことにはならない。
ただこの忙しさは、逆に集中力を生んでくれるから、短時間で読了に結びつくし、「だらだら読書」よりずっと内容が頭に残っている。

ほんとうに大切なのは、やり抜く強い意志を持つこと

ほんとうに大切なのは、やり抜く強い意志を持つこと

目標を完遂できない1番の原因は、これだ。

「強い意志を持てない」こと。

これはもしかすると、あなたが目指していた場所が、それほどたどり着きたかったところではなかったことの裏返しかもしれない。

ほんとうにやり抜きたいことであれば、常に頭の片隅にちらついているはずだし、万難を排してでも取り組むはずだから。
万難とは、不要な情報であり、あなた以外の誰かでもできる仕事を「こなす」ことであり、字を追うだけの読書をすることだ。

人生には回り道も必要だし、娯楽は人間だけが享受する愉しみだ。その時間まで削ってはつまらない。
ただ、持てる時間を上手く使うことを覚えれば、きっとあなたは目標をスケジュール通りに完遂できる時間管理術の達人になれるはず。

紹介したテクニックやあなたなりの方法を編み出せば、時間がないからダメだったなどと言い訳しない自分を創造できるはず。そして、どうしてもたどり着きたいと願う目標を持つことが、いちばんの近道だ。

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執筆:平田 弘幸

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