コラム(WEB制作のポイント)

オウンドメディア 2024年3月6日

オウンドメディアで始める、ブランディング戦略

専門家としての知見を掲示すれば、オウンドメディアは成功する

オウンドメディアとは、企業が企画運営を担当する広報メディアのことであり、ウェブサイトはもちろん、ブログ、SNSなどを指します。ネット上ではユーザーにとって有意義なコンテンツが勝利するので、中小企業も大企業を凌駕することも十分にあり得ます。顧客層を拡大したい、狙ったターゲットにメッセージを伝えたいなら、すぐにでも始めるべきツールです。

当社もこのコラムのコンテンツを通じて、何社も新規顧客を獲得してきました。
顧客候補にとって、信頼を得るに足りる内容があれば、製品、サービスに対して引き合いが入ってくることを経験しているからこその考え方、方法論をお伝えしていきます。

オウンドメディアを運営するメリット

1.自社の考え方(価値観)を伝えられる

オウンドメディアを通じてコンテンツを追加していくことで、自社の価値観やストーリー、その分野に対する知見の広さ、実績などを伝えることができます。

たとえば、価値観。オウンドメディアを通じて、ダイレクトに製品・サービスの売り込みをしないほうがいい。ただし、その事業が生まれた背景、実現したい意義(価値観)を伝えることはやっておきたい。あなたの会社の価値観に共感してくれる顧客候補は、コーポレートサイトにある製品・サービスのコンテンツに興味を持ってくれるかもしれない。
その場合、次のようなステップを踏んで語っていくことをおすすめします。これは経営コンサルタントのサイモン・シネックがTEDのなかで提唱した理論で、人はWHY、HOW、WHATの順で話をすると説得されやすいというもの。

A.なぜ、その事業は生まれたのか(WHY)
B.ミッションを実現するために、どのような方法を採っているか(HOW)
C.結果生まれた製品・サービスは顧客にどのような価値をもたらすのか(WHAT)

ゴールデン・サークル理論(YouTube)


 

2.知見の広さを披露し、新規客を集める

その道の専門家集団である企業には、事業に関する幅広く深い知見が集まっています。その情報を知りたい人に向けて、ていねいに説明してあげることで、御社のステータスは上がります。しかも専門家集団ですから、いくらでも説くネタはあるはあずです。
とはいえ、オウンドメディア担当の悩みは、「何を取り上げたらいいか」でしょう。なぜ方向が定まらないか、なぜ筆が進まないのかといえば、聞きたいと考えている人に尋ねていないから。これまでの顧客とのコミュニケーションのなかで交わしたはずの話題を忘れているから。
当社のクライアントに製品サービスの説明文を求めても、興味をそそられる文面は出てこないのに、取材をするといくらでもネタを引き出せるのと同じです。ごく些細なことでもいいのです。必ずそれを求めている人はいるし、それによって御社の専門家としてのステータスは上がるのですから。


 

3.自社ならではの実績を伝え、共感を呼ぶ

たとえば、顧客との程よい距離感を大切にする接客業の場合。
店舗で日々起こる顧客とのコミュニケーションやエピソードを自社の理念に基づいたアレンジで伝えましょう。
サービス業にとって、顧客とのコミュニケーションの質は、生命線ともいうべきものであり、顧客側にも心地よいもてなしをしてくれる店を探しているセグメントが一定数存在します。この関係を取り持ってくれるのが自社運営の嘘偽りのないオウンドメディア。そのサービスを経験したいと思う顧客候補が店のドアを開いてくれるようになります。


 

4.顧客を選べるようになる

自社が得意とする分野に興味を持ってくれる顧客を開拓したいと考えているなら、その分野に関するコンテンツを深く発信していくべきです。これまで見てきたように、業界の一般的な話題ではなく、狭くても自社の得意な部分のコンテンツを発信していくことで、そこに興味を持つ顧客候補がオウンドメディアに集まります。

つまり、オウンドメディアは新規客を選別する集客装置でもあるのです。

当社であれば、ブランデイング、SEO、コピーライティング、WordPressを用いたシステム構築といった分野のコラムを数多く発信していますので、この分野に対する引き合いが集まります。WEB企画制作が主たる事業となっていますが、オウンドメディアで発信している分野を集中させているので、そうなるわけです。それでも、その戦略は成功していると考えています。それが当社の得意分野ですから、受注率も高くなります。


 

5.SEO効果も絶大

Googleは、検索結果の上位表示の条件として「検索者のためになる」こと、「スペシャリストとしての知見」を挙げています。これまで述べてきたように、自社の専門知識や実績をオウンドメディアに蓄積していけば、Googleの評価は必ず上がります。それは自社サイトへの集客へとつながり、まだ見ぬ顧客へのアプローチに強力に貢献してくれるようになります。


 

オウンドメデイアでブランディングを推進

コーポレートサイトのリニューアルを検討されている担当者で、「それならフレイバーズだ」と思ってくれる方は残念ながら一人もいません(既存のクライアントは別)。世の中の同業者も同じ状況にあります。ではなぜ、当社は生き残れているのでしょうか。

コンペで偶然気に入ってもらえた、見積もりが安かった、担当者の食い合わせが悪かった・・・

そんなはずはありません。
自社の優位性をきちんと説明し、そのポイントが担当者の望むものと合致していたからです。ブランディングで策定するブランドアイデンティティを打ち出し、コンペの要件にフィットさせてきたことが理由だと考えています。

知名度の低い中小企業であっても、ブランディング戦略に即したオウンドメディアを運営することで、自社の独自性や魅力を振り返り、伝えることができます。顧客からの共感を集め、ロイヤルティを高める。ブランディング戦略の中核に、オウンドメディアを活用することで、顧客とのコミュニケーションを強化、また顧客候補とのコミュニケーションを行うことになります。コラムやSNSを通じて、顧客との対話を行うことで、顧客のニーズや要望を把握しやすくもなります。より顧客中心のサービス提供にもつながるでしょう。

これらの結果を社内で共有すれば、社員レベルでも顧客への理解が深まることもオウンドメディアを運営するメリットのひとつです。社内外でブランディングの効果を発揮するオウンドメディアは、会社の規模を問わず活用できるツール。ぜひ、社内でも導入の検討、運営の改善を行ってください。

コラム「オウンドメディア」

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執筆:平田 弘幸

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