コラム(WEB制作のポイント)
SEO 2015年10月28日
SEOの基本:3ステップで読まれる記事タイトルに
あなたの書いた記事が読まれるためには、タイトルに力を注ぎ込むべきだ。
しかし、広告のキャッチコピーのように、読んだ人が唸るような気の利いた言葉を並べる必要はない。SEOキーワードを盛り込み、検索者が求めている情報があると伝われば、クリックされるものなのだ。
今回は、忙しい方やライター職ではない方に3ステップでできる、読まれる記事タイトルのつけ方を紹介する。
この記事で紹介する方法を使えば、タイトルを考えるのに時間をとられすぎて、ひとつのコンテンツも公開できずに時間だけが過ぎる、という事態がなくなるばかりか、ユーザーの知りたい情報があることをアピールしつつ、SEO的にも効果のあるタイトルが書けるようになる。
STEP1.SEOのためにキーワードを必ず入れる
まず、あなたの記事を読んでほしいターゲットが、検索に使いそうなキーワードを知ろう。兎にも角にもSEO施策からだ。
どれだけ優れた記事が書けても、タイトルに検索ワードが入っていなければ、ターゲットはあなたの記事と出会えない。永遠に読まれることがなくなってしまうのだ。
たとえばGoogleの場合、上位表示アルゴリズムが内容を精査し、検索順位を決定している。その際にとりわけ重要視されるのがタイトルなのだ。つまり、アルゴリズムにあなたが書いた記事の内容をわかってもらうには、主軸となるキーワードをタイトルに必ず入れなければならないということ。
あなたのサイトをすでに知っている、特定の人だけに読んでもらえればいい。というのならば、タイトルは自由につけても全く問題ない。しかし、あなたはWEBサイトにできるだけ多くのターゲットを集客したいと考えているのだから、そんなことはありえない。
たとえば、蕎麦屋がWEBサイトを使った集客を狙う場合。メニューや地図のような基本情報だけでなく、店長の蕎麦へのこだわりをコラムとして連載する、といったコンテンツマーケティングでのタイトルのつけ方について考えてみる。
よく見かけるのが、「海老」という短い単語ひとつだけのものや、「あけましておめでとうございます」といったもの。
すでにお店のサイトを知っている常連客が読めば、「美味い海老が入荷したのかな?天ぷら蕎麦食べたくなってきた」、「今年も食べに行くか」となるかもしれないが、サイトを知らない人がこれらの記事にたどり着くことはほぼないだろう。
美味しい蕎麦屋を探している蕎麦好きに記事を届けるためには、最低でも「蕎麦」というキーワードは欲しい。
また、「蕎麦」ひとつをキーワードにするのではなく、「通」というキーワードと組み合わせれば、蕎麦通になりたい人が訪れてくれることが予想できる。
WEBサイトからも集客を狙いたいのであれば、間違えても「大将の徒然日記その壱」といったタイトルは、避けるべきだ。
STEP1.5.キーワードのニーズを知る
SEOキーワードを選ぶと同時に、選んだキーワードにニーズがあるかどうかを調べる必要がある。
これだ、と決めたキーワードであっても、誰も検索していなかったり、検索数が極端に少なければ意味がないからだ。
そこで、検索ニーズを知るのに便利なツール「キーワードプランナー」を紹介する。
キーワードプランナーとは、Google Adwordというインターネット広告サービスの無料ツールである。広告を出稿しないかぎり、Adwordsへの登録自体も無料なので、ぜひ利用してみてほしい。
キーワードプランナーを使うと、月間検索ボリュームがわかる。つまり、狙ったキーワードにニーズがあるかどうかがわかるのだ。たとえば、「蕎麦」は2015年10月の時点で、14,800ある。ニーズとしては十分あることが確認できるのだ。
他にも、こんな使い方もできる。「ひとり暮らし」だと8,100だが、「一人暮らし」で検索すると90,500に跳ね上がるケース。ひらがなを使うか、漢字で表記するか、言葉選びで悩んだ際にも重宝する。
なお、キーワードプランナーは、上記の画像のように関連キーワードも表示してくれるため、記事のテーマを見つける際にも役に立つ。
STEP2.探している情報があることが伝わるタイトルをつける
キーワードを入れただけでは、記事の中身は想像できない。クリックしてもらうためには、記事の内容がわかるタイトルをつける必要があるのだ。
引き続きSTEP1のたとえを使って説明する。
美味しい蕎麦を食べたい人に記事を読んでもらって、店主の人柄やこだわりを伝え、最終的には集客につなげたい。そこで、キーワードに「美味しい 蕎麦」を選んだとする。
だからといって、素直にキーワードだけを入れた「美味しい蕎麦」というタイトルをつけては、引きは強くならない。
なぜなら、「美味しい蕎麦」だけでは、美味しい蕎麦屋を紹介している記事なのか、美味しい蕎麦の作り方が載っている記事なのかまでは、当然わからないからだ。
改良の余地はあるが、とりあえず「美味しい蕎麦の作り方」というタイトルをつければ、少なくとも作り方が載っている記事だということは伝わる。
他にもたとえば、「蕎麦一筋40年の職人が教える、通な蕎麦の食べ方」。このタイトルであれば、素人が書いた記事ではないこと、および、食べ方について書いてあることが推測できる。40年のベテラン職人なら、普通の内容ではないのでは?などと想像は膨らむ一方だ。
キーワードが決まったら、あなたの記事内容がタイトルを読んだだけで、想像できるタイトルをつけよう。
STEP2.5.タイトルは26文字以内におさめる
次のステップに移る前に知っておいてほしいことがある。それは、いくら記事の内容を的確に表現したタイトルであっても、検索結果一覧に表示されるタイトルの文字数は決まっているということだ。
Google検索の場合は、26文字以内におさめる必要がある。
決められた文字数をオーバーした場合は、途中で切られてしまうのだ。途切れることで意味が通じなくなれば台無しである。さらに、後ろにSEOキーワードをもってきていたら元も子もない。削れる箇所はないか確認して、削ろう。
たとえば、
- 「~するための方法」→「~する方法」(△3字)
- 「3つのテクニック」→「3つのテク」(△3字)
- 「オリンピック」→「五輪」(△4字)
- 「ワールドカップ」→「W杯」(△5字)
など。
言葉の省略については、新聞の見出しを参考にしよう。
極論を言えば日本語として間違っていても、意味が通じればOKだ。せっかく考えたタイトル。途切れさせずに表示させたい。
STEP3.タイトルに数字を入れ、具体的な印象に
タイトルに数字を入れ、具体的にすると説得力が増し、競合の記事よりもあなたの記事を優先的にクリックしてもらえるようになる。
すぐに求めている結果を得たい現代人は、数字からおよその文章量や、内容を予測したり、キーワード以外にも刺さる言葉が入っていないか確認したりして、とにかく自分に関係している情報だけを取り入れようとする傾向にあるからだ。
数字を入れる
「~3つの法則」、「3分でできる~」すぐ読める、すぐ使える、といった手軽さがわかる。
「~100選」、「~BEST20」情報量の多さが伝わる。たくさんの情報を比較したい読者の興味をひく。
具体的にしていく
たとえば、WEB担当になって日が浅い新人を読者ターゲットにして、基礎的なことを教える記事を書いたのなら、漠然と「WEB担当者へ。~」とつけるよりも、「WEB担当1年生でもすぐ使える~」や、「WEB担当初心者必見。~」と絞り込んだ方が断然ターゲットに届く。
まさしく自分のための記事だ、と思わせられたのなら、クリックされること間違いなしだ。
より興味を引き、拡散性もある凝ったタイトルのつけ方は女性誌に学べ
クリック率をさらに高めたい、もしくはTwitterなどのSNSで拡散される、凝ったタイトルをつけたいあなたのためにオススメの参考書がある。
ずばり、女性誌や週刊誌だ。
これら雑誌のコピーからは、学ぶことがひじょうに多い。どちらもWEBが登場する前から、いかに読者の目を引き、手にとってもらうかを考え、練られてきたものばかりだからだ。
特に女性誌のタイトルは、個性的かつ気になるキャッチコピーが多い。
「化粧ですっぴんを「作る」時がきた!(FRaU (フラウ) 2015年10月号 )」
「冬のいい女スタイルはコートから始めよう!(JJ(ジェイ・ジェイ)2015年12月号)」
など、コンビニや書店で見てもらえれば一目瞭然だが、女性誌のキャッチコピーには、行動を自然に促すような提案型が多い。
ただし、あくまで突飛な提案ではなく、心の奥では「言われてみたら、そうかも」、「わたしも思ってたのよ」と感じるところを狙っている。共感してしまうとつい手にとってしまうのだ。
取り入れると、「年越し美人になろう。食べてキレイになる蕎麦ダイエット」となる。
女性誌のコピーから、クリック率をさらに高める方法を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてほしい。
女性誌の秀逸キャッチコピーから盗む!クリックさせるテクニック
WEBにおいて、タイトルは重要な要素だが、だからといって悩んでばかりいても始まらない。まずは、今回紹介した方法でタイトルをつけてみよう。慣れてくれば、案外スラスラと書けるようになるものだ。
自信がつき、タイトルでつまずくことがなくなったのなら、少し冒険もしてみる。ダメだと感じたら、修正すればいいのだから。